お も か げ

あの夜、あの陰気な穴ぐらのようなバーのなかの光のすべてを、自分の周囲に光輪のように集中させて、鮮烈な魅力を放散させていた男ジョヴァンニの

3/21-23

3/21火
店々 内田修人レコ発名古屋編@鑪ら場

スティーブジャクソン
今回は普通な歌詞。セットリストは「スタイリッシュな生活」「I Saw Her Standing Her Nowhere」「つめあと」「Don't Trust Under 23」「the end of 夏の終わり」「そっとわれにかえる」。ヒジリさんのシンセが今日はずっと良くて、特に「the end of 夏の終わり」が格好良かった。最初の方はぼんやり濱田さんを見ていたけど、すごい音が鳴ってるんで、ヒジリさんの方を向いてしまう。「そっとわれにかえる」はここ2回のキーが低い演奏だったけど、去年末の「ミルクと牛乳」みたいにベースのフレーズの一音だけずらす。でも、去年末の「ミルクと牛乳」程のすごく良いって感覚はなかったです。

悲しみかもめ
ループとかは使わないけど、音の感触のせいか、昔のトクマルシューゴみたいに思ったSSW。1曲目の少し外す感じも良くて、全体として見ても好印象。最後の曲のラブソングな感じがand Young...加納さんっぽさというか、HARD RAINっぽさに思えたのが、すごく良かったです。

ピーターフォーク
セットリストは前とは違ってるけど、曲は全部アルバム収録曲から。「オタンチン」でのカーリーさんがシロフォンにマイクをセットし直してる時の、大介さんがギター弾きながらその準備を待ってる感じが、生着替えみたいな焦らせ方で面白かった。客席にヒジリさんもいたし、ザ・シロップ「ハダカになっちゃおうかな」のPVを思い出す。最後2曲はアルバムの曲順通り「ラン・チャーム」「フレイバーno.5」。「ラン・チャーム」はジョンのサンっぽいとかそんなことはもう思わず、単に良い曲だと思えるようになってるし、「フレイバーno.5」の曲の中での自然な流れも魅力的で、ピーターフォークには自分の中でまだ好きになる部分が残っていて、それが次々と出てくる感覚がめっちゃ良かったです。「色んなお店に音源置いてます」って話からイベントタイトルの店々に繋げるMCも良い感じ。

内田修
声が少し甘めで、曲もきれいすぎる印象。途中から雰囲気のゴウさんがドラムで参加して音は良くなったけど、曲の方の印象は変わらず。今回悲しみかもめさんも内田さんも初めて見るんで、比べてしまうところがあるけど、悲しみかもめさんから感じた大阪らしさ(最後の曲からだけだけど)は自分の中では良い印象につながっていて、それと比べると内田さんにはそういう部分がなし。内田さんが持ってるのは7586じゃない名古屋らしさ(もしかして四日市にもつながるかも)なのかな、とも思いました。
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3/23木
笹口騒音ハーモニカワンマンライブ@きてみてや

笹口騒音ハーモニカ
開演時間少し遅れて到着した笹口さんは、自分で準備してそのまま演奏も始まる。一部はウクレレで「たとえば僕が売れたら」「僕の家」でスタートして、その後3,4曲歌って終了。MC多めで、リラックスというよりはダラダラした印象で、お客さんの少なさ(きてみてやの大きさだとめっちゃ少ないとかではない)にも少し堪えるところがあったのかも。このダラダラした印象は最後まで続く。後半はギターで、弾くのがすごく難しいという新曲でスタート。弾きづらそうに演奏して、歌うのは読み間違えの歌詞ばかり。この曲は最後にやる新曲に比べると、ギターも歌詞も王道な笹口さんだと感じる。演奏前の「この曲聞いたら消滅する人がいますよ」から、後の「ほら~、座布団だけ残して前の方に座っていたお客さんは消えました」の流れは上手いMCだと思いました。その後は「ぐるぐる回る」「恋をするならば」、プロポーズの曲、あなたの悲しみは売れるだろうって歌う曲など。「SAYONARA BABY BLUE」演奏前の「色んな人が好きだったり、絵のモチーフになってたりと、この曲には色んな意味で助けられている」っていうMCは、本人はふざけている感じで話していたけど、曲よりもぐっとくるものがありました。本編最後は新しいベスト盤のタイトル曲「わたしのうたはどこいった」。この曲でのスライドさせるギターが印象的で、自分の中では笹口さんの新境地にも思える。2部最初の王道に感じた新曲との対比になってるのも良かったです。アンコールはお客さんのリクエストで、うみのて「SUICIDAL SEASIDE」。リクエストしたお客さんのコーラスがすごく上手くて、今日のベストアクトはこの人でした。