お も か げ

あの夜、あの陰気な穴ぐらのようなバーのなかの光のすべてを、自分の周囲に光輪のように集中させて、鮮烈な魅力を放散させていた男ジョヴァンニの

7/13-15

7/13木
JAY ARNER JAPAN TOUR@KDハポン

トウガンズ
1曲目はリパくんがリズムマシーンを手に持って、つっつんくんもシンセ担当。メンバー全員半袖で横並びなのが良い絵。中村くんの入れるベース量も程良く、リズムマシーンの音との相性も抜群。今回のライブでは曲名も言ってて、1曲目は「サマータイマー」。次からはリパくんギター、つっつんくんドラムのいつもの編成になって、2曲目は多分聞くのは初めての「ステップタウン」。リパくんはずっと同じリフを弾いていて、いつの間にかサビになっている展開も良かったし、後半のどんなフレーズを弾いてもハマるヨースケくんのギターも良かったです。ヨースケくんのギターは80'sな音の鳴りで、今日はその音は多めに使う。3曲目は皿洗いって歌詞が出てくる曲。イントロのファンクっぽさが少しシティポップにも思えるけど、それでもトウガンズ。4曲目は「サンシャイン~」って歌う「ゴールデンライト」。中村くんのベースが少し入るけど、途中のリパくんだけの演奏になった時、このバンドめっちゃ好きだな~って感覚になる。最後にもう1曲演奏。サラダバーもサーフボードも犬の話の曲も今日はやらず仕舞いだったけど、曲が揃ってきた印象。あと、どの曲かは忘れたけど、ヨースケくんのギターの音が出ない時の3人での演奏で、昔のトウガンズっぽさを思い出したのも良かったです。

道草
ギター+ボーカルに、ベースとカホン+パーカッションの2人を加えた3人での演奏。その編成なら、そう歌うだろう位の感想しかなく、ボーカルの人が他のバンドもやっているイメージなので、ポップスに振り切っているユニットなのかな。あんまり可能性を感じないけど。

JAY ARNER
JAYさんがギター+ボーカルで、それ以外にシンセ、ベース、ドラムが加わっての4人編成でのバンド演奏。最初の方はソフトサイケ感を出すお風呂リバーブなシンセだったり、交互に歌う男女ボーカル(JAYさんとシンセ担当の女性)だったりと好きな雰囲気。90年代、10年代みたいな年代性はあんまり感じず、ただ単に良いものとして聞ける。トウガンズとの対バンがすごく分かるような音楽。後半はもっと勢いのある演奏になって、しゃがんで立ち上がったり、JAYさんとベースの人が膝を合わせてから楽器ソロになったりとライブパフォーマンスの見せ方も楽しそう。アンコールはギターをシンセの女性に任せて、ニョロニョロした動きで歌うJAYさん。「BAD FRENDS」って曲でした。実際はカナダのバンドだけど、ラフさはアメリカのバンドって感じで、でかいメガネを掛けたポニーテールのぽっちゃりとしたベースの女性の、イラストのキャラクターになりそうな程典型的なアメリカのバンドマンな佇まいも良かったです。
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7/14金
NOT A FRIEND@大大大

玉木英雄(キリングマネーズ)
大大大の投げ銭ライブではお客さんがライブを気にせず食事や話をしている光景はよくあって、そのことに困惑しているように見えたけど、流しのライブが似合うような歌声。真っ直ぐな歌詞も好印象。ガチャガチャ鳴らすギターはフォーク調で、石原ヨシトさんに近い気もする。アンコールでは、ディランの「悲しきベイブ」の日本語カバー。ソロでは最近サックスの人と一緒に演奏しているそうで、確かにそれも似合いそう。

加納良英(and Young...)
玉木さんに比べるとゆっくりとした隙間のある曲で、騒がしい店内でそういう曲をするのはすごく勇気あるな~と思う。でも、お客さんに「初めてこのお店に来られたんですか?じゃあ、僕の方がお店との付き合いは先輩ですね。でも奢りませんよ」と話しかけたりと、場慣れしているようにも見える。曲は「ヘビーローテーション」「スポットライト」以外にも、レストランの曲だったりと聞いたことある曲が多め。新曲の「ブルース」でも、気になるアイツの歌はタワレコの試聴機に並んでない、みたいな世界観はあり。改めて聞くと詩的な歌詞だったりで、キングブラザーズに歌詞提供しているのにも納得。
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7/15土
HAPPLE 3rdアルバム『ハミングのふる夜』リリースパーティー@KDハポン

マイギーとふくざわ
メンバーは3月に見た時と同じ。1曲目と最後はマイギーとふくざわのテーマ曲で、他にも「ノリノリ♪」、福沢さんが歌うハリネズミの曲があったりと、セットリストもほぼ同じだったと思う。途中マイギーさんがベース担当したり、まりこさんのKeyがジャミロクワイな音を出したりしていたのは新しいパターンだったのかな。「ギターソロ、俺!」の叫びはあったけど、前回よりも緩めな演奏で、くるりの「ロックンロール(曲)」的な気持ち良さがあるライブでした。

スティーブジャクソン
1曲目は「点の世界」。歌い方が「ギター」みたいにスローになっている。2曲目の「つめあと」では鈴木さんのスネアの音が弾けるように鳴っていたのが格好良かった。この曲ではよく鈍い雰囲気を感じるけど、そこからは離れているイメージ。次は「I Saw Her Standing Nowhere」で、これはいつも通りな演奏だったけど、今日みたいなポップな対バンに挟まれて聞くと、すごく良い歌詞だと思います。MCを少し入れて、その後は「フォークミュージック」「ギター」「ミルクと牛乳」の3曲を続けて演奏。起伏がなく平坦なアレンジになっていて、音源通りではないけど、ライブを聞いているよりも音源を聞いているみたいな感覚。「ミルクと牛乳」のベースのフレーズもいつもより狭い幅での演奏。最後は「そっとわれにかえる」で、前のライブですごく良かった濱田さんの噛み合わないギターもあったけど、ヒジリさんのシンセは前ほど格好良く決まらず。続けて演奏した3曲の微妙な流れを引きずりながら終わってしまう。

HAPPLE
メンバーが増えてから見るのは初めて。新しいメンバーはギター、ボンゴ、ギロにスティールギターみたいな音をKeyで鳴らす人と、ベースとバイオリン担当の2人。新譜からの曲が多いせいか知らない曲ばかりだけど、HAPPLEらしい良い曲が並ぶ。印象に残ったのは麻美さんが歌う「Talk To Sea」で、ライブでは結構変わってしまってるけど映画に使われているver.のスティーブジャクソン「点の世界」に近いものを感じて、お互いにカバーしたらはまりそう。土岐さんのキャラクターも途中のラジオのコーナーも個人的にはすべってるな~と思いながら見てて、この感じどこかで見た気がすると思ってたら、コトナのレモンさんでした。最後はマイギーとふくざわのメンバーがコーラスで参加していて、アンコールではラップの曲を披露。ライブ自体よりも、楽曲の方に魅力があって、音楽って魔法だなと思わせるようなメロディーを作れる人は少ない気がする。