お も か げ

あの夜、あの陰気な穴ぐらのようなバーのなかの光のすべてを、自分の周囲に光輪のように集中させて、鮮烈な魅力を放散させていた男ジョヴァンニの

7/17-22

7/17月
マッスルNTTなどズ 「ななな」リリースツアー名古屋編@ブラジルコーヒー

NARCO
今日は即興よりも曲多め。1曲目の響子さんのシンセはスティーブジャクソンのヒジリさんに近い使い方。この曲ではダクソフォンも使っていて、シンセのループ音を止める為に、ダクソフォンを演奏しながらエフェクターをひじで押していたのは面白かったです。ダクソフォンの使い方の新しい可能性みたいな感じで。2曲目は「裸足のフローネ」で、その後即興演奏に入る。ヒロアキさんは今回モジュラーシンセは使わず、この即興時は細かいギターのループを作ったり、響子さんはダクソフォンのタング叩いてビートを作ったりする。でお互い顔を見合わせて、最後の曲へ。この曲もメロディーがちゃんとある曲で、途中からの響子さんのシンセも曲に良い効果をもたらしていました。最近は即興のイメージが強いけど、まだまだ良い曲も書けるんだな。今日みたいな即興1:曲3の割合が一番理想的なライブな気がします。

てんしんくん
1曲目はキーボードのインスト、2曲目は毛むくじゃらの犬の曲と続いて、5月の2回のライブとまた似たような感じになるかもとか、キーボードソロでのライブだとバンドみたいにアレンジを変えて聞かせるのは難しいかなとか、割とネガティブな気持ちで見てしまっていたけど、途中でカシオトーンコンピに収録されている「お金」って曲を披露。2,3年前に作った曲で、ライブで演奏するのは初めてらしい。メロディーと同じキーボードの伴奏で、音も色々変えつつ曲は進んで、最後は即興的に感じるような速弾き。すぐ終わる曲だけど、すごく良かったです。この曲からライブの見方も好意的になって、その後キーボードで数曲後、ウクレレで3曲。ウクレレでの曲の1曲も新曲で、ラモーンズみたいなパンクチューン。途中でメロディーが変わるポップさもラモーンズっぽいと思いました。最後はキーボードに戻って「こおりとほのお」。椅子の上に立っての演奏し始めたけど、歌詞を中々思い出せず。椅子の上に立ったままで色々思い返すも2回失敗。3回目は上手くいきました。黄色いアロハシャツと縦にした鍵盤の白黒の対比もなんか良かったです。

マッスルNTTなどズ
客席からアルバム「ななな」を紹介しつつ登場。アルバム順通りの演奏で、アートワークの紙芝居も同時に披露。このCDのアートワークすごく良いです。1曲目の「村おこしビバップ」では、知っている印象と違って、昔の音楽らしさがあったけど、そもそもが「ビバップ」って曲名なのでその雰囲気。この曲だけあずさんはアコーディオンで、2曲目以降はベースにパートチェンジすると、すずしさんの箏も良いバランスで存在する和のポップス。これが今までと変わらないなどズのイメージで、マッスルさんのラップの言葉の乗せ方も良い。曲は続いて、今回のハイライトになったのは「ニューメタファー山越え」。メンバーが楽器を弾かず、アイドルのコンサートみたいな光る指輪を付けて踊り出す。楽器の音だけでなくボーカルも流すだけになっていて踊りに専念。完成度の低い千手観音の振り付けも楽しそう。この感じはすごく好きです。その後は楽器に戻って、あずさんとすずしさんが曲前にしりとりをして、マッスルさんがピアノで歌う「わたしがしゃべりすぎるから」では、すずしさんがマイクを手に持ってマイクスタンド代わりになる演出もあり。その後、少し長めのMCになって、マッスルさんおすすめの浜松のコースは(などズは浜松のバンド)、「浜松内を違う鉄道会社の電車を乗り継いで1周回る」で、その話をあずさんに振るとその沿線の1つに乗ったことがないことが判明して、「何年浜松に住んでるんだっけ?」って聞かれて、あずさんは少し計算して「10年」って答えた時の、マッスルさんがテンション上がって「えっ!僕も10年!」って返した時の、あずさんの「あっそ」がめっちゃ面白かったです。言い方的には「あっ、そうなの」位だったのに、何でそこで止めたんだろう。マッスルさんのキャラクター的にはすごく正解な返しだったけど。最後は「気持ちビブラート」。あずさんとマッスルさんの声の重なりも良いし、このバンドはやっぱり気持ちの良いフレーズを曲の中にはめ込んでくるのが上手いです。アンコールはお馴染みの「KOKUGO」でした。
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7/22土
ひらく歌@KDハポン

鈴村まどか
OAなので6曲位。でも丁度良い演奏時間。いつもみたいにハープの弾き語りだけど、足に鈴みたいなのを付けてるのを見るのは初めて。選曲はコーヒーの歌、北斗の拳の「TOUGH BOY」など。歌の間の取り方でtsujimachiBLDのユーイチさんを思い出したりして、まどかさんの初ライブ時に2人は対バンしているんで、今になって分かるブッキングの良さ。「お茶」は平井正也さんとの共演のイメージが強いせいか他の曲とは違う印象で、まどかさん作の曲だけど、1つの言葉を繰り返し歌うのは平井さんっぽいと思ってしまう。最後は「ここに残りたいと思った」と歌う曲で、その歌詞にはぐっとくるものがありました。

YOK.
アコギとルーパーを使っての演奏。早い内に「ジプシー」も「Free」も披露。最初の方はギターのリズムが心地良かったり、最近見たスティーブジャクソンやNARCOと同じ系譜にある音楽にも思えたのも好印象。中盤にはリクエストを募って「レモネード」を演奏。この曲ではメトロノームな音をループさせていたけど、生演奏のギターの入るタイミングをミスって、もう一回入り直すみたいな場面があって、そうなるとループ音は余計な音になってしまってずっと気になる音として残る。ループ音の聞かせ方にも色々問題があるんだな。もう1曲リクエストの「ジャングル」では、後半に歌い方もギターの弾き方もラフになる。今日のライブの多分セットリストを決めていない感じの緩さと、「レモネード」だけでなく、他にも演奏ミスがあったりしての緊張感とで、少し変な空気を感じていたけど、「ジャングル」のラフさ加減が良い方向に空気を変えてくれて、元々曲も良いんで、簡潔化しても良さは伝わるんだな~と思う。1度休憩が入って、2部最初はまどかさんがハープで参加の「ほしの物語」。その後は「Fiesta」などが続いて、新譜からの曲もいくつか。ギターの指捌きが印象に残る曲だったり、スキャットをループさせる曲もあり。新譜からの曲の方が上手く演奏できているように感じました。スキャットするコーラスの良さに気付くことが出来たのも、自分の中では新しい発見。最後は「Kagami」を演奏して、Tシャツ争奪じゃんけん大会があって、アンコールでもう1曲。前にmmmさんを見た時と同じように、昔から活躍している人は良さを維持しているとも思いました。レコ発なのにCDが5枚しか用意出来てなかったのは残念だったけど。