お も か げ

あの夜、あの陰気な穴ぐらのようなバーのなかの光のすべてを、自分の周囲に光輪のように集中させて、鮮烈な魅力を放散させていた男ジョヴァンニの

11/8-12

11/8水
旅の夜の夢@得三

平井正也バンド
9月のバテリアで平井さんまどかさんでのデュオは見ているので、今日はその時不在だった船戸さん、アディーさんに注目して見る。船戸さんは前回の平井バンド時を見た時と同じく、ふちふなとは違うバンドっぽい演奏の印象。アディーさんの方は前回あんまり印象に残らなかったけど、今日のを見ると不思議なリズムで叩く人。キレキレなドラムでなく、スネアとかの乾いた跳ねるような音は一切出さず。1曲目の「コントローラー」では勢いよく叩くけど、「何なんだろ、コレ?」みたいな感覚で聞く。この時点では音源の抑えた感じと平井さんのライブでの爆発しているテンションとの差にも変な気持ちがあったけど、それには徐々に慣れる。その後「夢の人」「たま」「おならの歌」。この辺のあんまり速く叩かずなドラムが続くと、何となく味のあるプレイだと思い始める。もしかしてスティーブジャクソン「つめあと」での鈴木さんの叩き方と似ているのかも。次の「斜陽」では速く叩き出すも、やっぱり乾いた音は使わず。面白いドラマーだな~と思う。その後、歌詞カードの写真のエピソードを話しての「ただいま」。この曲は自分の中では対バンの(原田)茶飯事くんっぽい曲とも説明する平井さん。で、次の「届く光、灯る光」が始まると、ステージの上とは関係ない、ある出来事で全然ライブに集中できなくなる。平井正也バンドはもう1曲(多分アルバム未収録曲)演奏して終わって、その後の原田茶飯事バンドが演奏が始まっても、集中力は欠いたままでこの先も楽しめないと思ったので、茶飯事バンドは結局1曲だけで帰る。完全にライブを見る心が折れました。
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11/12日
@Bar Flat Flamingo

カオリーニョ藤原
いつも使っているガットギターの調子が悪く、テレキャスでの演奏。お店のなのか誰かの持ち込みなのか、テスコの珍しいアンプがあるらしく、トレモロのエフェクトを掛けたりもする。声も気管支が~~とかで調子悪いらしく、張り上げる声が出来ないのでぼそぼそやりますのMC。曲によりけりだけど、そんなに調子悪い声とは思わなかったです。1曲目は「蘇州夜曲」。作曲は服部良一さんで、カオリーニョさんの好きな昭和歌謡の作曲家の5本の指に入るそう。この曲のアウトロにはスタンダードな有名曲のフレーズを2,3曲短く入れる。次は、これも好きな作曲家だという浜口庫之助さんの「恍惚のブルース」。青江三奈さんが歌っているとも紹介。この2曲は昭和歌謡コーナーで、セットリストは作らずにその場で決めていく感じでライブを進める。セットリストがないとダラダラしたライブになりがちだと思うけど、今日のカオリーニョさんに関してはそうは思わず。知っている曲が多いからなのかな。次からはフォークコーナーで、まず高田渡さんの「生活の柄」。「知っている人は歌って下さい」のコール&レスポンスには多めのレスポンスがあり。次には加藤和彦さんの「あの素晴らしい愛をもう一度」。その後はフォークではないけど、最近松本隆さんが紫綬褒章を受章されたので、その流れで「SWEET MEMORIES」。このカバーを聞くのは初めて。ギターを使っての弾き語りだったけど、こんな有名曲を聞いてしまうとカオリーニョさんの歌うカラオケも聞いてみたいな~と思いました。次に、今東京に行っている知り合いの曲と紹介した奇妙礼太郎さんの「わるいひと」。この曲はソロなのか浪花クレオールなのかは忘れたけど、聞いたことのあるカバー。良い曲です。この後、フラットフラミンゴの店長らしき人が段ボールドラムとハイハットのシンプルなセットで参加。まず、JAZZでも有名な「I Can't Give You Anything But Love」で、日本語詞は店長がやっているバンドの人が付けてくれたみたい。段ボールドラムは中にマイクがセッティングされていて、叩かずにブラシで表面擦ったりしても音を出す。この曲でのギターソロはエレキギターならではのソロでした。次の曲はポルトガル語で曲名紹介しても気付かずな店長に、「ぶっつけ本番、出たとこ勝負」とけしかけての「ドモリのサンバ」。曲が始まれば、合わせられる店長。店長はこの2曲だけ参加。「(「ドモリのサンバ」)知ってたわ」と言いながら立ち去る。最後はまた浜口庫之助さん作の「みんな夢の中」で一部終了。二部最初はジョビンの「デサフィナード」のカバー。「いつもはこの曲をライブ最初にするんですけど」の解説付きで、確かにそのイメージ。次は「カタカナだらけのラブソング」。ここでようやくの自作曲が登場。この曲は中学生から洋楽一辺倒になったカオリーニョさんの歴史の歌でもあるので、次からは洋楽コーナー。「カタカナだらけのラブソング」の歌詞にも出てくるエルビスの「ラブ・ミー・テンダー」、ルイ・アームストロングの「What a Wonderful World」。それぞれ友部正人さん、西岡恭蔵さんの奥さんKUROさんの訳詞。この後、歌謡曲が好きだったって話に戻して、松尾和子さんの「爪」。この曲はヴィブラフォン奏者の人が作曲したそうです。「ここで張り上げる声もちょっと使ってみましょう」ってことで、次は「タンポポの種」。この曲の作詞をした人がお客さんで来ていて、カオリーニョさんとは前の仕事場で同じだったみたいな話。演奏前にそういう説明があったので、歌詞に注目して聞くと良い詞だな~と思う。今歌詞カードを読み返してもすごく良い。カオリーニョさんは電気技師室の詩人って呼んでたけど、本当に詩みたいな歌詞です。続く「らっきょの唄」も同じ人の作詞。「タンポポの種」「らっきょの唄」もライブで聞くのは初めてで、珍しい選曲なので嬉しい。その次はお客さんからのリクエストで「カッコウの歌」。この曲でのコール&レスポンスの最後のフリースタイルになった時、ちょっとラッパーみたいな手の動きをしてたんで、世間のラップバトルの流行とか知っているんだな~と思う。コール&レスポンスつながりで、次の曲は「ドゥ~ア」のコーラスが印象的な曲。「君に捧げる」の歌詞のところで、頭の上でハートマークを作るカオリーニョさん。最後は、待ってました!の「人生の花」。やっぱりライブが締まるし、拍手を送りたくなる名曲です。アンコールはアンプのトレモロを使っての「宇宙の法則~永遠の愛」。この曲がすごく良くて、VOCEの音源では高田靖子さんが歌うパートをカオリーニョさんが裏声使って歌う。この裏声の使い方は豊田道倫さんみたい。アルバムプロデュースでの関係性は知っているけど、ちゃんと曲でも共通するところもあるんだな。意外でもあるけど納得もしました。