お も か げ

あの夜、あの陰気な穴ぐらのようなバーのなかの光のすべてを、自分の周囲に光輪のように集中させて、鮮烈な魅力を放散させていた男ジョヴァンニの

2/22-25

2/22水
ハポンdeオープンマイク@KDハポン

MC sauna explosion
ひろぽんさん(hiropons)に近い雰囲気の弾き語り。最初の方はギターインストみたいに弾くけど、歌が始めるとストローク。「今日も強い酒とビル・エヴァンス」っていう歌詞で、ジョンのサンとか好きそうだと思った。MCではサウナについて語ってて、やってるバンドもサウナ関係の言葉だそう。

堀嵜菜那
曲の印象は知ってるのと変わらなかったけど、堂々としていたステージでそっちの方が印象に残る。MCもほぼ無く、ギターを弾く動きも小さいんで、マイクに向かって歌だけ歌う人形みたい。2,3曲目にやった、トゥラリカのギターワーク・ミーツ・「風をあつめて」のスピード感、な曲が良かったです。

奥秀人
何度か見たことがあって、ギターポップな記憶があったけど(最後の曲は覚えていた)、今日のは甘い声で歌って、曲も甘い。ここまで甘いとポップスみたいに感じる。

おさだちほ
カバー曲のみで、NUUAMM、Predawn平賀さち枝とホームカミングスの3曲。小振りなギターを使っていて、NUUAMMの曲での最初の方は演奏が拙いのか意図的なのかウクレレみたいに鳴らす。Predawnの曲は元曲知らないけど、英語の発音が良かったです。平賀さち枝とホームカミングスの曲は今までと違ってジャカジャカ鳴らすギター。この曲が一番似合っていて、星野源の曲も似合いそうだと思う。

幽希
幽希さんも知っている印象と同じで、ミラーボールズチルドレンみたいなライブ。曲の途中に効果音入れるタイミングが面白い時があって、単純にびっくりしました。MCの間にも鳥の鳴き声の効果音流してて、「鶴舞公園の鳩の皆さんもありがとうございました」みたいなMCで、お客さんが少し笑う。笑っていいんだな~と思った。

ゆいにしお
元気一杯の、普通な女性SSWな印象だけど、言葉の乗せ方だったりで曲の終わらせ方だったり、1曲につき1箇所は気になるところがある。英語のサビの曲もすごく気になった。今回ハポン初登場だったけど、今度のManicSheep(台湾)のハポンのライブに対バンとして出演するって言ってたんで、多分ein fianceの人。

宇野久志(nanairo.) 
スピッツの歌詞にインスピレーションを受けた曲、斉藤和義のカバーをしてたけど、ピアノの演奏が力強すぎるのか、ちょっと歌謡曲みたいになる。最後の曲「ティラミス」のみ女性の方がボーカルで参加(二人になるとユニット名nanairo.になる)で、これもやっぱり歌謡曲。宇野さんの声でも良いと思うけど、女性に曲を提供するのが合ってそう。「ティラミス」ってタイトルも中々出ないと思う。
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2/24金
ゆうき「あたえられたもの」リリースツアー@KDハポン

小鳥美術館
本当に久しぶり(多分6年半振り)に見るライブだったけど、館長のギターの音が暖かいと思ったり、ジェニーの曲での自然に鳴らさないギターが印象に残った位で、その他は特に変わらず。「アーノルド」でのシマさんの少ししゃがれたような、こぶしの入った歌い方が意外に感じたけど、前からもそうだったかな。あんまり本調子ではなかったのかな、とも思う。

ゆうき
1曲目の「あたえられたもの」からすごく良くて、タイチさんが普通なギターを弾いて、普通な歌を歌ってることに感慨深いものを感じてしまう。そんなに昔のライブをしょっちゅう見てた訳でもないのに、ゆうきの二人が準備している転換中から感じるところがあって、ソロ、おばけじゃ~、ウリチパン郡を通過して、今現在の歌を中心とした音楽性はすごく良いし、ぐっとくるものがあった。ウタモさんの鳴らすシンセの音の方が、自分のイメージにあるオオルタイチなんで、それも不思議な感覚。しっとりとした曲が多くて、ウタモさんが普通にKeyっぽい音を鳴らす時には、Jeff Hanson「Some Years Ago」の音作りを思い出す。途中リズムマシーンを使ってドラム音も付け足してたけど、二人のギター+鍵盤+声だけの方が好みでした。どこかで聞いた記憶がある「夢の山」も良い曲で、タイチさんの歌詞も声もすごく良い。
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2/25土
@きてみてや

蠣崎未来
そんなに知っている印象からは変わらないけど、あと2,3回見たらもっとはまりそう。徐々に染み入る感じ。気になってる仙台のミュージシャン松沢春伸さんが、蠣崎さんを思って作った曲のアンサーソングなども披露。松沢さんを気になってるきっかけに青木拓人さんがいて、その名前が出たから想像した訳ではないけど、蠣崎さんのライブの雰囲気は青木さんに近いものがあるな~と思いました。

保利太一
蠣崎さん的な渋さを想像してたけど、歌う節みたいなのは良元優作さんに近い。掛け声が入る自己紹介的な歌だけ異色で、他はやる曲やる曲ずっと聞き入ってしまう。また見たいです。蠣崎さんとはまだ蠣崎さんが神戸に住んでた頃からの知り合いだそう。

堀田ダチオ
いつもながらのライブで、「木村」→「目隠し人間」(外国人風の歌い方を入れる、サビをお客さんに歌わせるのをここでも試す)→「なやみごと」→「とある風景」→「夢中になればきっと」(久しぶりに聞けて嬉しい、最初の方歌詞をきちんと思い出せなかったのか1回ストップ(結局その歌詞は合っていた))→「遠慮の重なり」(口カズー)→「干し椎茸のように」→「情熱」→アンコール「これでいいさ」(「We Are The World」入り)。初めてだったり、久しぶりなお客さんの反応もすこぶる良くて、やりやすそうなライブでした。名古屋でもこれからは頻繁に見れるようになって欲しい。曲につなげるMCも毎度お馴染みなんですけど、「干し椎茸のように」での愚かな人間シリーズの話へ急に向かう早さが面白かったです。

2/17-20

2/17金
ギューンカセットpresents 20ギルダーズ "2" CD発売記念ツアー in 名古屋@KDハポン

辻井浩司
前のハポンでのソロセットとほぼ同じ流れ。ベースのドローン→小さいKeyのドローン→ベースの弦を押し付けてのノイズ→聞き慣れない音の流れで、その後にKeyの鍵盤で出してるっぽいノイズ音、最後に豪雨の中の雷みたいな音を追加。急に出てくる聞き慣れない音はあらかじめ作っていた音なのかもしれないけど、小さいKeyのドローン時に作って微かには鳴らしていたけど、その後に聞こえる音量になるまでボリュームを上げた、みたいなのだったらすごく良いな~と思った。気付くことが面白いと考えたりする。

ザ・ヒューマン
久しぶりに見るけど、前からの印象と変わらず、ブルースなリフでグイグイ持っていくバンド。分かりやすい提示の仕方はポップな要素もあると思いました。ギターも良い音で鳴っている。

20ギルダーズ(タバタミツル+スズキジュンゾ)
1曲目のジュンゾさんの少し叫ぶ歌声が鈴木常吉さんみたい。ライブでの「疫病の神」の「素っ裸で~」の部分の声の震わせ方。それに絡むタバタさんのギターもTELEVISION「Marquee Moon」みたいで面白い。次の曲はタバタさんボーカル。素に近い自然な歌声で味がある。この2曲は新譜からでなく古い曲だそう。その後は新譜からの曲。まず「緋色の自由」で、この曲のアルケミー感というか、猿股茸美都子感が良かったです。やっぱりジュンゾさんの歌声と曲には常吉さんがいて、エレクトリック化常吉みたいに感じて、面白く聞く。タバタさんはギター弾いている時の方が印象に残っていて、うるさく鳴らすときもあるけど、曲の邪魔にならない、ポップに聞かせるギター。新譜からは他に「千二百年の孤独」などを演奏。最後2曲はストーンズライクなロックンロールな曲で、多分「言霊」と「マリアとメスカリーナ」。アンコールは「著作権切れたらレコードにします」って言って、若い人が歌ってそうなポップソングのカバー。イメージ的には夙川ボーイズです。
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2/20月
音楽家たちの知られざる人間模様~クラシック音楽を語る夕べ~@喫茶モノコト~空き地~

ゲスト:中川右介 聞き手:前島良雄
レコードコンサートと思ってたけど、トークのみのイベント。でも話の内容は固すぎず、クラシックに全く詳しくないので、固有名詞から想像できる音楽は皆無だったけど、タイトル通り人間関係の話だったので、内容は分かりやすかった。最初は中川さん単独でのトークで、最近出版された「現代の名演奏家50 クラシック音楽の天才・奇才・異才」の中から、師弟関係のエピソードに焦点を当てて紹介。その前に直木賞受賞作「蜜蜂と遠雷」の紹介もあって、内容はピアノコンクールの話らしく、ある演奏者に対して審査員が「なぜ師と同じように弾かないのか?それは師に対する冒涜だ」と言う場面に注目して、それがいかにも日本的だと語る。欧米での師弟関係では、弟子が師匠と同じように弾くことはなく、弾き方のレッスンよりは、生活や精神面でのアドバイス(スランプ時に弟子入り志望する人もいる)を求めたりするそうで、会うのも2,3回しかなかった師弟関係もあるそう。そういった話からの丁度良い流れで、前島さんもトークに加わる。同じように師弟関係の話と、日本の芸術大学のシステムについても話す。固有名詞として聞いたことある人だけど、きちんと覚えられなかったんで、仮にAとして、そのAに弟子がいる場合に、レコード会社の宣伝文句として「A直伝」と付けたがるけど、Aそっくりな演奏にはならない、といった内容。他にも、優秀な韓国人、中国人がいたとしても、その人たちが日本の芸術大学に来ることはなく海外の大学に行く、といった厳しい言葉も。その後、マーラーの曲が効果的に使われている、学徒出陣の映像を少し流しての、反ユダヤのドイツとの同盟関係があるのに何故?という前島さんの疑問に話は移る。少しユダヤ系の話にずれていったけど(主義・主張などの意見を言ってた訳ではないので気にならず)、中川さんが一刀両断な回答を出して、最終的には指揮者・演奏者の話に戻って、最後はお客さんからの質疑応答もあって終了。中川さんが執筆する次の本について、書くテーマは決まっていて、そのことについて色々調べたり、一人で考えたりして楽しんでいると言っていて、その楽しんでいるって感覚はすごく正しい意見だと思いました。クラシックと普段聞いてる音楽は違うけど、色々考えることもあって面白かったです。巨匠と呼ばれる人の作品は後期・晩年の作品をイメージされがちだけど、最初の方の作品で全然違うものもあるっていうことは、普段聞いてるような音楽でもあり得ることで、好きなミュージシャンの作品でもそういう聞き比べが出来れば良いな~と思ったりする。

2/10-12

2/10金
Qanun.3『2ndアルバム発売記念ライブ』in名古屋@KDハポン

Qanun.3[カヌーン:海沼正利、カヌーン:増田真吾、カヌーン:鈴木未知子]
演奏曲はエジプト・アラビアの古典音楽だったり、他にはライ、ウード奏者の曲、トルコのフォークソングなど。音と曲を聞くと、クラシック音楽THE DOORS「THE END」、シタールなど、イメージさせる音楽は色々。隙間なく埋められた音が次々と変化していく、踊れる音楽。カヌーンは3弦25コースの楽器で、台や膝の上に置いての演奏。厳密には少しの違いはあるそう(海沼さんと増田さんはトルコ製、鈴木さんはアラビア製)だけど、3人ともカヌーンのみを使っての演奏で、低音・高音といったパート分けはなく、低音でのリズムを弾いてた人が次にソロに回ったりと、曲の中での交代制。日本に3人だけいるカヌーンのプロ奏者のユニットで、その中でも増田さんはカヌーン一本で、鈴木さんはマリンバ、海沼さんはパーカッション奏者としても活躍しているとのこと。確かに増田さんは掌の下の方で弦を叩いてパーカッション的に鳴らしたりと、他の二人にはない技を持っていそう。お客さんに女性が多いことを少し不思議に思ってたけど、最後の方に「見たところ、ダンサーの方が多そうですし、踊れる方は踊って下さい」って言ったんで、多分ベリーダンスをやっているお客さんが多いんだな~と納得する。
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2/11土
OUR STATEMENT@VORTEX

POVLACION
吐き捨てるような勢いのある、スリーピースのパンクで、カズキックさんはキラーパスと変わらずドスドス鳴らすドラム。ギターの人は自分の中ではGREEN DAY「WAITING」みたいにメロディアスにも弾ける感じ。三重のバンドで、今日の企画バンド。

ANTONIOTHREE
VORTEXでの音の鳴り方がそれぞれの楽器が分解されてるみたいにも聞こえたけど、それはそれで気持ち良く聞けました。若いPOVLACIONの演奏に刺激されてか、曲終わりにそのまま次の曲伝えずに演奏しようとして、メンバーに「いや、分からん」みたいな感じで止められる黒川さん。多分普段からよくやっている曲を演奏。後藤さんがジャンベ叩いて「悪魔を憐れむ歌」みたいなコーラスが入る曲って、めっちゃ日本語の歌詞で歌っていることに初めて気付きました。

KILLERPASS
見るのは久しぶりで、曲が始まる前に楽器で鳴らした音が格好良くて、演奏力も前よりも上がっている気がする。曲が始まるとその印象は少なくなったけど、バンドは良い状態なんだろうな~と感じるライブ。カズキックさんはドラムの前に出てきての、シンバルを後ろ向き(客席の方)に飛びながら叩いたり、自分の位置からはちゃんとは見えなかったけど、健太さんの真上から落ちるダイブと、コミカルさも継続中。ハヤシさんのVORTEXに対するMCも良かったです。

THE MISCASTS
Drの人が歌うスリーピースのバンドで、少し籠ったように聞こえる声と激しい演奏なのに、不思議と爽やかな音。パンクとかハードコアに分類されるかもしれないけど、単にロックバンドとして格好良い。イースタン・ユースに似てるかな~と途中思ってたけど、最終的には初期のエモコアみたいな質感に落ち着く。まだまだ見たことのない格好良いバンドがいて、それがこういう四日市のライブハウスで見れたのも凄く良かったです。
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2/12日
@得三

恋をしようよジェニーズ
GSな雰囲気のバンドで、歌謡曲やイタリアっぽい曲調があったりと、そういう面ではストンパーズとの対バンも少し理解できる。関西のバンドかと思いきや、東京のバンドだそうです。

ホット・ハニーバニー・ストンパーズ
新曲も含む、お馴染みの曲が並ぶセットリスト。久しぶりの得三での演奏だったそうで、佐藤さんがピアノを弾く、得三ならでは!の場面もあり。演奏の方は気にならなかったけど、一部歌詞を忘れてる、自信無さげに歌ってるように見えた時もあって、熊沢さんが「飛ぶソンブレロ」の入り方を間違えたりもする。でも、そんな時でも熊沢さんは佇まいから顔までずっとヌルッとしていて、それがストンパーズっぽいと感じられて、良かったです。最後の「のるかポルカ」での三人衆の仮装のテーマは酉インフルエンザで、防護服の職員と逃げ回る鳥がいてました。

2/7

2/7火
@得三

ペニースー
OAとしての出演で、女性競輪選手の歌、ストリップの歌、ストリッパーが小料理屋を持つ歌、岐阜のストリップ劇場のことを歌った「まさこ座 on my mind」の4曲。名前負けしない、そういう歌詞を歌うフォークシンガー。良いと思います。

カニコーセン
1曲目は包茎とか亀頭って単語が出てくる曲。ギターは弾かずにカラオケで、ストリングスの入り方がミスチルっぽい。ミラーボールも回ります。次も途中から尾崎豊の「I LOVE YOU」の替え歌になる下ネタの曲。その後も消費者金融の曲などネタっぽいのもあったけど、中盤辺りはしんみりさせる曲や聞かせる曲が続く。魚の曲が良かったです。途中ぬいぐるみのバツ?くん(音声はノイズ)と話したり、物販紹介のコーナーもあり。最後の方にも泉谷しげるの「黒いカバン」にインスパイアされた「すごく黒いカバン」とネタっぽい曲もあったけど(それはそれで好きです)、好印象に感じたのは中盤の流れで、韻の踏み方にも次はどんな言葉が出てくるんだろう、と期待してしまう自分がいました。

良元優作
1曲目は「月と金星」、2曲目には鈴木常吉さん「石」のカバーが続く。優作さんらしい、癖のある歌い方になっている。その後も「風につらつら」、高田渡さんと有山じゅんじさんのライブを得三で見たことがある話の流れからの「ヘイ・ヘイ・ブルース」、ギターパンダフジロックでカバーしたという「帰り道」などで、最後は「キムおじさん」。ビトさんにも通じるロマンティックな部分を感じたのは新しい発見だったけど、「春の風」「緑のタイルのいかしたテーブル」「叙々苑」みたいなウキウキするような曲も聞きたかったです。意外にも得三出演は初めてだそう。

ギターパンダ
スタートはお馴染みの自己紹介の曲~衣装を脱ぐという流れだったけど、この時のお客さんの反応の無さが面白かった。のりをさんも「もう飽きましたか?」って聞いてる位の反応の無さ。その後はTHE ENDカバー「くノ一忍法帖の新しいビデオが出たから」で、この曲はすごくぐっとくる部分があって好きです。この後に続くのも、強い曲ばかり。自分の中では、ギターパンダといえば「とばせロック」「引き潮」の2曲だけど、両曲ともせず(「引き潮」もTHE ENDカバーなんで外してるのかな)。でもそれ以外の曲も良曲揃いで、音源が欲しくなる程良い曲ばかりだと感じるのは、今回が初めて。のりをさん依頼済みのサクラの方々が、最後3曲は嘘みたいに歓声を上げていたけど、だからこそ衣装脱ぐ時の反応の無さは不思議でした。アンコールのセッションでは出演者全員参加による、ペニースーさんの埋め立て地の曲。久しぶりに聞いた「紀伊水道」って言葉が良かったです。のりをさん、優作さんのギターソロに続くのは、カニコーセンさんのホルダーに入れたままのハーモニカソロ。様にならない感じがカニコーセンさんぽかった。Wアンコールはのりをさん一人での「STAND BY ME」の日本語詞曲。やっぱり曲が良いなと思いました。

2/3-4

2/3金
節分龜樂奉納寄席@空色曲玉

龜樂四代目 西尾賢、Ett(渓、西本さゆり)、KOI、豆奴、他
全員で出たり、誰かがいなかったりと色々な編成。Ettの曲は「F.E.V.」(CASIOのエレキギター使っての演奏で変な感じになる)、「ひふみのうた」「愛の古戦場」と新しい長久手ソング「新長久手音頭」のみで、他はソボブキの曲で「ドウガネブイブイ」「ぬか床」「バリゴ節」「こじゃもじ音頭」など。西尾さんがピアノで伴奏した「ひふみのうた」はものすごく贅沢でした。「こじゃもじ音頭」やかっぽれの曲では、さゆりさん、豆奴さんが踊る。さゆりさんのイラストで片足上げたポーズの絵を見たことあるけど、今回の踊りでそのポーズのまま回転したりもする。さゆりさんとKOIちゃんは金のしゃちほこも披露。すごくキレイに静止してました。前半最後は今日は節分なので豆まき。龜樂の捏造伝統では、昔の城主がニワさんだったそうで、「鬼は外(おにはそと)」と言わずに「鬼外(おにそと)」と言うそう。会場の床は豆だらけになる。後半始めは、西尾さん、渓さん、GUIRO高倉さん三人による古いムード歌謡を何曲か。高倉さんが床に置いてる歌詞を何回も覗いてたんで多分カバーな筈。聞いた感じだと西尾さんが男性パート、高倉さんが女性パートみたいな曲もあり。その後、西尾さん、高倉さんは口の下に線2本入れて人形に、渓さんは腹話術師になる。ちゃんと声色を3種類使った腹話術だったけど、混ざったりもする場面も。すごい人形顔な二人でした。次は西尾さんのピアノ伴奏付で、KOIちゃんのマジック。開く度にページが白紙→白黒の絵→色付きの絵になるノートや色んな物が出てくる袋とかの、本当にマジックらしいマジック。結構楽しかったです。その後の「愛の古戦場」ではエレキギターを携え、2階から登場する渓さん。テープも再生できるんで、カラオケはそこから流す。チープな音だけど、ライトハンドや速弾きなどめっちゃメタルな演奏。ギターに付いてるボタンの文字が見えないそうで、お客さんに何て書いてあるか聞いたりしながらステージに向かう。「ロックンロール!」の言い方で「老眼ロール!」って言ってたのも面白かったです。豆奴さんがトロンボーンを火縄銃に見立てて、引き金を引くと、鳥・うさぎのぬいぐるみが2階から落ちてくる演出もあり。最後の方の「にごうりの花咲く浅草で」では、KOIちゃんのブルースハープが良い味を出していて、「カントリーロード」みたいな大団円な感じがすごく良かったです。
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2/4土
luke water@KDハポン

数秒にも満たない
鍵盤の女性の方がいなかったけど、シューゲイズなゆるふわインスト(ボーカルもあり)からの印象は変わらず。最初の方でベースの人が演奏中にちょっとビールを飲む時があったけど、音のコントロール重視(もしくは逆にしない)なバンドがそういうことすると、めっちゃ弾き倒す場面があっても、別にビール飲んでても良いんじゃないかな~、弾く必要性ないんじゃないかな~とか思ってしまって、最後までその感想を引きずる。

NARCO
ヒロアキさんがモジュラーシンセを導入してからは見るのは初めて。加工されたパルス波みたいな音が鳴っていて、それはリズムにもなる。響子さんのボーカルにもエフェクトが掛かっていたのも、未来志向な音のイメージを助長させて、色んな電波を同時に受信して鳴らし続けているラジオみたい。自分の位置からは響子さんの手元が見えなかったけど、機材も少なくなっていて、おもちゃの小物楽器類は使わず。前にダクソフォンが演奏できれば、そういう小物楽器は使わなくて済むって話を聞いたことがあるので、モジュラーシンセも同じような役割で代替できるのかな~と考えたりする。モジュラーシンセのリズムが鳴っている間は、二人の演奏に自由なやりやすさが見えた気がしました。モジュラーシンセ使わずの最後の曲は、いつもなイメージのNARCOな曲。

a lull in suffering
アコギ+ボーカル、ベース、ドラムのスリーピース。ギターが性急だったけど、ドラムは更にそれを上回る性急さ。それ以外あんまり印象に残らず。まだ結成4ヵ月だそうで、4曲のみ。今日のイベントの主催バンドです。

1/27-30

1/27金
Laura Gibson Japan Tour@KDハポン

レイチェル・ダッド
レイチェルさん音楽×田辺舞さんダンス×ベッツィ・ダッドさん(レイチェルさん妹)映像のコラボ。レイチェルさんはピアノで隙間なく音を埋めていて、ボーカルありの曲を演奏。あんまり即興的な部分はなかった気がするけど、途中舞さんが踊れるようになのか、ダンス寄りな演奏をする時もあり。舞さんはダンスだけでなく、その場を動き回ったり、いすに登ったりとパフォーマンス的。髪をいじりながら、壁に映る自分の影を見てる時があったけど、本人と壁との距離が近すぎて、その影は自分からしか見えてないだろうとか思った。映像はその場で再生ボタンを押しての流しっぱなし。草むらや道路に三角形があって、周りの景色は動かないけど、その三角形の中でだけ違う景色が色々動く。映像の中の動きはピアノの音と相乗効果のせいか、せわしない速度にも思えた。コラボの後は、レイチェルさんソロでギターの曲とウクレレの曲をそれぞれ1曲ずつ。ウクレレの曲で少しジャンプするような体全体の動きで、勢いよく弾いていたのが良かったです。

ローラ・ギブソン
1曲目は「DAMN SURE」。パ行を多く使ってそうな柔らかい言葉。英語だけど、スペイン語で歌ってたMARINA FAGESさんの時に感じたような異言語感が良くて、言語感覚で持ってかれた感じ。直前に見たレイチェルさんも英語の曲だったけど、その感覚はなかった。外国の人の音楽も面白くて、もっと他の曲も色々聞いてみたい。近い雰囲気だとCAT POWERな女性SSWなんだけど、そういうUSインディーな音楽が自分の好きなルーツなんで、やっぱり逆らえない魅力があるな~と思いました。
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1/30月
@得三

猫町
控えめなビートがあるアンビエント・セット。お客さんが多くて、演奏しているところは見えなかったけど、多分エレクトロニクスな機材を使用。延々と続くドローンではなく、展開もあって4曲位の区切りが出来そう。お客さんが演奏中もしゃべっていたけど、不思議とその声はフィールドレコーディング的な音に聞こえたのが良かったです。アンビエント・セットの後に1曲だけやったボーカル曲になると、やっぱり邪魔だなと思ったけど。

NYANTORA
ナカコーさんソロ。DJ的なセットで、メロディーのあるボーカル曲もサンプリングで使用。ステージ上のスモークと紫のライトがクラブ音楽な印象を助長させる。猫町さんから転換なしに始まって、音の感触に違いはあったけど、最初の方まだ猫町さん続いていると思ってたんで、二人に大きな違いはないと感じてしまう。ロングセットで見れば、もっと違いが分かったりするのかな。猫町さんOA扱いだったけど30分位、NYANTORAも30分位。

MUGAMICHIRU[ナカコー(g.etc)中村達也(ds)ナスノミツル(b)]
最初はシューゲイズ・アンビエントな始まりで、途中から達也さんがビート叩き始めるけど、すぐにやめるのを繰り返すこと4,5回。これがコントみたいで面白かった。その後は本格的に叩き出すけど、ぎこちないビート。ドラムも音単体として鳴らしているようで、三人の目指す音がアンビエントなんで、そう叩いているように思えた。ナカコーさんのギターは反復するフレーズが多め。ライブのクレジット見ると、ギター以外のノイズ音はナカコーさんが出してたと思うけど、ナスノさんも出してたと思う。全体の印象としてはMANSUNの「SIX」(アルバム)をアンビエントに引き延ばしたような感じで、ダーティーなノイズも全体に散らばっていて、中盤と最後の盛り上がり時には踊れるようなビートも顔を出す。曲を作っているのも、演奏後のMCもナスノさんだったんで、ナスノさんがリーダーのバンドって印象。見に行ってはないけど、去年ハポンでナスノさんがアンビエントなイベントやってたんで、ライブは納得しつつ見てました。

1/23-25

1/23月
今池乙女カタログ@得三

モノポリー
「みづき」「三文芝居のお姫様」「あたらしい踊り」「ようこそ」と、があこさんソロアルバムからも含む選曲。他にも、まだアルバム未収録の「チクタク」、前のアルバムから「名づけのマンボ」「折も折、」。新曲も1曲あったはず。「ようこそ」「折も折、」を改めて聞くと、すごく良い歌詞だな~と思う。タイガーさんが風邪でコーラスが出来なかったのが残念だったり、音の面でも違和感があって、タイガーさんがアコーディオン弾いている時の、マイクで拾われたバスドラなど、得三とはいえライブハウスな音にいまいち慣れず。ギターの面でもそういう不慣れ感覚を持ってしまったけど、単にがあこさんが弾けてないと思う時もあり。でも、ライブハウスなギターの音で、パンクなスカバンドに思えたのが面白かったです。

野村麻紀
知っている印象からはあまり変わらなかったけど、モノポリーズの演奏し辛さを感じたライブの後だと、自然に演奏しているように見える野村さんは良かったです。電車で来る途中の滋賀の歌だったり、前から好きな「急行列車」も演奏。もうすぐ4枚目のアルバムが出るそう。

しょうにゅうどう
今日は二人だけの演奏。最初の「ずれる」での、さゆりさんがブラシでのドラムをうまく叩いていたのも良かったし、今回はすごく準備をしているように見えて(現に使用楽器の順番のリストを作ったりしていた)、曲に力強さを感じる。「ずれる」の他は、「男と女」「死ぬかと思った」「右左」「さどの娘」「ロドリゲス」など。夫婦の関係って説明をしていた新曲もあり。さゆりさんのシロフォンの音で、さんましめさばを少し思い出したりもする。1~2曲目を曲間なしに繋いでいた時に、さゆりさんが「こんなんやっちゃってるわ~」的に少し笑っているように見えて、更に河合さんも3,4曲続けて演奏した後に、ムズムズしてくるみたいなことを言っていたんで、同じような感覚を持っているのかな。アンコールは「歌でもうたえば」でした。タイプがやっぱり似ているのか、ノビさんと一緒に演奏したときよりも馴染んでいます。イベントタイトルが乙女なんで、内股を意識していた河合さん。
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1/25水
あいてる窓から失礼しますよ@ie gorico

平井正也(マーガレットズロース)×鈴村まどか(PLUTATA)
1部は平井さんソロ、2部はまどかさんとの二人での演奏。1部はマガズロ「べいびー」「斜陽」の他、去年出した「まったく最高の日だった」からの曲も多め。去年トヨロックで見た時に、ギターのフレーズが不思議だと思った曲も演奏してて、今回も同じような不思議な感覚になる。多分「魔法をかけてあげる」です。平井さんの曲は良い曲ばかりで、途中モンキーズがロックンロールしているみたいで、それってすごく格好良いことだと思った。1部最後はスタジアムロックな曲で、お客さんの手拍子の中、平井さんはギターソロ。上手く弾けず決まりきらないところが、逆に平井さんらしくて好感持てました。2部最初は、まどかさんソロでスタート。今日はハープじゃなくキーボードで、Jaaja「さなぎのスープ」をカバー。最初の方は上手くいってたけど、キーボードが物理的に安定していないのか、少し上下に揺れてたりで少し笑い出して、途中でやめる。元々この曲はやる予定じゃなかったそうで、次はソロでいつもやっている曲。その次に平井さんが参加しての、まどかさんの「お茶」って曲。この曲がすごく良くて、平井さんが全面に出るでもなく良いバランスで成り立っている。それ以降は平井さんの曲で、今後作るという平井正也バンド(ベースはふちふなの船戸さん、ドラムは僕のレテパシーズの人、まどかさんも参加)用の曲。「妻のおなら」みたいな曲があって、マガズロと違う世界観なのかと思ったけど、2,3曲目からはマガズロでも演奏してそうな曲もあり。まどかさんが土曜日のドラマの主題歌みたいって言ってた「コントローラ」って曲は、銀狼のマッチの曲みたいなのを想像していたけど、全然違ってた。最後はマガズロの「うその地球儀」。この曲もすごく良かったです。アンコールは「どどど」で、昨日平井さんは前乗りして、まどかさんと一緒に練習してたらしいけど、この曲を合わせるのは初めてっぽい。まどかさんが探り探りな演奏の中、「こっからずっとE!」みたいな感じで、平井さんは歌詞でキーを教える。ゲルさんのモンド映像ショーで、現地調達のミュージシャンにアドリブを振るチャック・ベリーみたいにも見えたけど、平井さんの方がずっと優しい。平井正也バンドのこれからが楽しみだし、今日のまどかさんの「お茶」みたいに他のメンバーの曲もやって欲しいです。あとイベントタイトルの「あいてるまどか ら~」はPLUTATAが今活動的じゃないので「(空いてるまどか)」って意味だそう。