お も か げ

あの夜、あの陰気な穴ぐらのようなバーのなかの光のすべてを、自分の周囲に光輪のように集中させて、鮮烈な魅力を放散させていた男ジョヴァンニの

8/13-17

8/13日
かえるバンパク@KDハポン

永見恵利(rikasiakai)
開演時間を間違えていて、中に入るとカズーを使う曲を演奏中。ギターの演奏にはまだ拙さあり。カズーの曲の後は「こっからは頭のおかしい人と思われるような曲です」のMCをして、猫舌の曲。この曲の「道路を挟んでじゃんけんする」って歌詞がすごく良かったです。歌い方はrikasiakai時よりは抑えた歌い方になっているのかな。最後はけだものの曲。この曲の「けだものでいる最後の日」って歌詞はrikasiakaiなイメージ。聞けた曲は少なかったけど、それだけでも分かる、女性SSWの枠も性別も超えてしまっているような突出した個性。もっともっと活躍して欲しい人です。物販ではピカチュウの日記みたいなのをまだ売っていました。

うわの空
バンド自体も2年振りのライブってことだけど、爆発力のある演奏は変わらず。意外とエフェクト深めに掛けるな~とか思ったけど、昔からだったかな。マラカスをいつもみたいに振ってたけど、今回は壊さず。そのことについてもMCで触れてた気がする。感想は少ないけど、格好良かったです。

kailios
from京都な、Gt×3(内2人が男女ボーカルも),Ba,Drの5人編成のバンド。ベースが舵を取るようなオルタナな音で、エフェクターを踏んで一気に音を変えるような曲。女の人のGtが中々鳴らないトラブルがあって、本領発揮なライブでなかったかもしれないけど、曲としての魅力がもっと欲しかったです。

inahata emi
ここ最近見ている中では一番、1つ1つの曲を丁寧に演奏しているような印象。「散布図」「言葉が考えた」「晩夏」のいつも聞いているのと、初めて聞く曲もいくつか。夏に作った新曲は他の曲に比べると速い曲で、少しだけフラメンコみたい。今回「晩夏」は最後の方に演奏していたけど、きてみてやで感じた程の枯れた感はなくて、どの曲を一番最初に持ってくるかでもライブの印象は変わりそう(でも過去の日記を確認したらきてみてやでは「晩夏」じゃなくて「いちじくの葉」でした。結構これ以降のライブでも比べる位に印象に残ってます)。あと歌い方にふちがみとふなとの純子さんに近い雰囲気があることを初めて思う。

スティーブジャクソン
1曲目はイントロとアウトロを少し伸ばしたような「the end of 夏の終わり」。次の「I Saw Her Standing Nowhere」は特に変化はなし。この時にモモジさんのボーカルの低音が少しハウってるように聞こえたりもする。3曲目は「Don't Trust Under 23」。鈴木さんのシンバルの入り方も濱田さんのドラマ性のあるギターも良い。で、次の「ミルクと牛乳」はこの前みたいな変なフレーズになっての演奏。お馴染みのベースフレーズに少し低音が加わった変化だけど、これはこれで踊れるアレンジだと気付く。濱田さんのポコポコしたギターの音も良かったです。次の「そっとわれにかえる」も何回かに1回だけずれたようなフレーズが入って、普通なのと少し違うのが混ざるんで、濱田さんはどっちなんだろうって探っているように見えた。ギターの噛み合わなさのフレーズもあんまり弾いてなかったのかあんまり印象に残らず。でも、この「ミルクと牛乳」と「そっとわれにかえる」の歪なダンスミュージックって感じは格好良くて、この流れがあったんで、前回のHAPPLEとの対バン時よりも今回のライブの方が良かった印象。最後は「ギター」っぽく始まるも中断して、モモジさんが「何かちがう」みたいなことを言いながら音を出して、「あっ、ここだ」で始まったのは「つめあと」でした。

quaeru
これもfrom京都な、Vo+Gt,Gt,Ba,Dr,Flute,Trumpetの6人編成のバンド。歌モノの雰囲気もあるけど、管楽器をかき消す位の音量で鳴らすGtの音は、激情型インストみたい。「海」って曲での寄せては返すような轟音が印象的。手練れなプレイヤーが揃っている割には、Voの人の歌は普通で、もっと静かな音世界の方が好みな気がするけど、そうなると曲として魅せるのが難しくなるのかなと思いました。

quaeruが終わるとDJ OYAGOTOSENSEIDANIのパフォーマンスがあって、メンバーの1人が服がボロボロの焼死体みたいな格好で、口から白い煙を出しながら登場。ブルーシートの上に寝かされて、その後は絆創膏とか冷えピタを貼られたり、入浴剤?洗剤?を掛けられたり(良い香りが辺りに広がる)、花火の「ひゅ~~~、ドーーン!!」なBGMが流れる中、投げたら開くキラキラの丸い花火シートみたいなのを投げられたり、ピッチングマシーンで球当てられたり、スプレーで血糊みたいなのを掛けられたり、顔に豆腐をのせられて、更にタバスコを掛けられたりする。あと、真空状態にする細長いビニールのパックを被せられたけど、グダグダで上手く行かず。このパフォーマンスは30分位あって、「最後の曲です」(一応DJも継続)と紹介した後もまだ続いていて、ハーモニカホルダーにトウモロコシを付けたのを出されると「あ~、遅えよ!」とか言いつつ、焼死体役の人に付けさせて写真撮影。まだまだ続きがありそうだったけど、途中で帰る。
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8/14月
新Mushroom Chicken ~リバーヴス CD「街のつぶて」発売記念ライブ!~@得三

タナ・カミオとリップス
前に見た時の亮平さんの歌の邪魔になる位弾きすぎていると思ったギターは解消されていて、そうなるとバンドとしての音の良さが浮き彫りになる。ちゃんと歌に力を与えるような演奏。新曲なのか聞いたことのない曲もいくつかあって、1曲目の曲中でドラムの叩く回数が変わる曲が良かったです。「リフ」「まっくらさん」、後半には「虹」も演奏。「虹」に関しては最初ノビさん一人だけの演奏にバンドの音が途中から入ってくる。ずっと弾き続けるベース音は、DinnerSetの音源のような溜める展開のイメージと違うんで違和感もあるけど、それはそれで面白かったです。亮平さんのギターのルーツの分からなさも、良い意味で気になりました。

カタリカタリ
あうーの曲でスタート。聞くのは久しぶりな気もするけど、カタリのライブにしょっちゅう足を運んでいる訳ではないので、よく演奏しているのかは分からず。2曲目は「向こう側」で、この曲でお客さんをぐっと掴んだように見えた。で、新導入のシンセをまず担当したのは河合さんで、小倉さんのおっぱい星人みたいな歌詞で始まるお盆っぽい曲。シンセは鍵盤的な使い方じゃなくて音をいじるような使用方法。次は長瀬さんがシンセ担当になってのインスト曲。河合さんはコントラバスにパートチェンジして、弓を左右に引くと、その動きに合わせて照明も連動する演出。これもお盆っぽいと思いました。長瀬さんがギロに持ち替えて「ロドリゲス」へ。シンセからはリズムマシーンな音が鳴り出して、回転木馬みたい。前回の河合さんソロと回転木馬を見た時に、回転木馬が「ロドリゲス」のカバーをすれば似合いそうってのが変な形で実現されたみたい。サビでの客席からの合唱に河合さんは高揚感があったそうです。この後は小倉さんが歌うミジンコの曲や、長瀬さんのペーパーバック・ライターみたいな曲が続く。マンドリンの鳴りに少しエフェクト掛けているのかな~と思う曲もあり。最後は「夢の続きを見せてくれ」って歌う曲でした。

リバーヴス
メンバーの年齢からくる妙技なのかポップスとして聞かせることのできる演奏。でも上の世代の人の音楽って感じで、曲としての引っ掛かりのなさがAOR的だなと思いました。今日のレコ発を楽しみに来てたお客さんの歓迎ムードと自分の感覚とのギャップが激しかったです。
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8/17木
うたのみちかけ ~HAPPLE『ハミングのふる夜』リリースツアー名古屋編~@ブラジルコーヒー

トウガンズ
ハポンでしか見たことのないトウガンズが初のブラジル。ハポンの音に慣れているせいか、リパくんのボーカルが前面に出てきているのに違和感。もっとブラジルで見る回数が増えれば気にならなくなるものなのかな。ドラムのつっつんくんは今日のライブの後、韓国に行ってしまうみたいだけど。今日は全員最初から定位置でシンセもドラムマシーンもなし。1曲目は飛び道具的な音を出してスタートしたけど、曲が始まればサラダの曲。2曲目は「vacation of summer」って歌う曲で、この2曲は前回のライブでは演奏しなかった曲。フライヤーにあったポンキッキーズの話(ポンキッキーズ派かウゴウゴルーガ派かに分かれていた)をして、次の曲は皿洗いの男が出てくる「悲しい目」。シティポップみたいな始まり方も前回と同じで、これ以降は前回のライブと同じ曲が並ぶ。次は「ゴールデン・ナイト」。「~・ライト」だと思ってたけど、「黄金の夜」って歌ってたんで「~・ナイト」なはず。途中の中村くんベースが少し入るけどリパくんだけになる展開は前回程好きだな~って感覚にはならず。最後は「ステップタウン」。この曲の後半のヨースケくんのギターが何でもはまると感じるのは、前半であんまり弾いてないんで、そんな印象になるのかも。MCでは、「HAPPLEのMVを見て元気出た正しいリスナーです」宣言もあり。

kiiiu
1曲目はサンドイッチの曲。753812の「juujuu」っぽい少し不穏な雰囲気を醸し出すけど、kiiiuさんのイメージな音でもある。前のハポンでのバキバキ感は少なくて、色々ライブによって変える人なのかな。2,3曲続いた静かな曲も、缶の音や声のループは使ってたけど、余計な音を加えない感じ。Dinnese Set「虹」の音源からはマウント・イアリproduceのmirahを感じるけど、それよりももっと純度が高いmirah感で、こういう静かな曲でもライブが出来るんなら、SSW的なアコースティックなセットでも見てみたいと思いました。次は「ヒーエッ」なHIP HOPな曲だったけど、前回程のゴキゲンさはなし。やっぱりライブによって変える人なのかな。で、中学生の頃書いてた漫画の話からの超能力の曲。わたなべよしくにさんとの共通点は宇宙の話の語りの部分な気がする。最後はHAPPLEにつなげる気前のいい曲でした。HAPPLEのMVを昨日今日で見たらしく、HAPPLEのことはTVの人って感覚ですってMC。

HAPPLE
1曲目は「涙を見せて」と意外なスタート。この曲好きなんで嬉しい。別に桜の季節でもないのに。それ以降は「ハミングのふる夜」からの曲で、アルバムを聞いて絵本も読んだ後だと、良い曲だという前提は変わらないけど、曲の聞こえ方もまた変わってくる。2曲目「手紙」のメロディーの流れはやっぱり良い。3曲目「Taxi」のOndomo(和田さんの使うスティールギターみたいな音がする楽器、クレジットで確認)の音が鳥の鳴き声みたいとか思ったりする。前2組にMCで触れられていた「窓際」も早くに披露。結局撮影場所の結城市の良いところは言ってくれなかった。その後は「Talk To Sea」「モンブラン」「主題」「恋人たちの間奏」など。「ファンファーレ」の終盤の土岐さんのギターソロはライブバンドっぽくて格好良かったです。アンコールは1stから「サーカス」と、ブラジルコーヒーに捧げる「Black Whole New World」。PA返りのベースの音が爆爆音なんで、爆音に下げてくださいってMCと、ラジオコーナーのリバーブの入れてもらうタイミングが面白かったです。土岐さんは滑ってる人というよりは、変な人だなっていう印象に変わりました。