お も か げ

あの夜、あの陰気な穴ぐらのようなバーのなかの光のすべてを、自分の周囲に光輪のように集中させて、鮮烈な魅力を放散させていた男ジョヴァンニの

11/25-27

11/25金
おまつとまさる氏 秋の旅音樂會@自然誌古典文庫

すぎの暢
曲によって何台もあるラップスティールギターを取っ替え引っ替えして、インストだったりボーカル入りの曲を演奏。インストの方はループとかドラムマシーンも使用して、ギターもハードロック的に鳴らす。女性コーラスの音まで流しちゃうとちょっと大げさに聞こえてしまう。シンプルにラップスティールギターとボーカルのみの曲の方が良かった印象。

おまつとまさる氏(松倉如子・渡辺勝)
会場が民家っぽい造りで、奥の方の部屋から小さい太鼓を持った松倉さんとギターを持った勝さんがチンドン風に登場してまず1曲。次が「君と空と道と僕と」で、この曲好きなんで嬉しかった。一番前の席で見てたんで、勝さんのギターも間近で鳴るし、松倉さんの吸い込まれそうになる歌声にもうっとりする。その次は勝さんが歌う「群青の空」。この中の歌詞「いたずらな風がぼくの苦さをまろやかにする岩のように」って部分で、昔ハポンでカレー食べながら松倉如子+渡辺勝(まだ「おまつとまさる氏」名義でない時)を見たのを思い出す。もしかして対バンの中村健太さんの歌だったかもしれないけど、当時まろやかって言葉をハポンのカレーに当てはめていた記憶。その後「枯葉ふるふる」が続いて、他には「ともだち」「夢であいましょう」「ハレルヤ」っぽいメロディーの曲など。松倉さんがちょっとブギーっぽくピアノを弾く曲もあり。お店に捧げる歌をして、最後は「亡命」。アンコールは松倉さんが「みんなでしましょう!」ってことで、すぎのさんと多分店の店主の近藤さんもギターで参加しての「生活の柄」。松倉さんの歌も当然良かったし、凛としたフォークシンガーな近藤さんの声も良かったです。新旧、お互いのソロ含むベストなセットリストで、50分位の締まった1ステージだったのにもすごく満足しています。
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11/26土
対BURRN!@KDハポン

スティーブジャクソン
十三さんが抜けてから初の4人でのSJ。鈴木さんは普通のドラムセットに戻る。1曲目は「スタイリッシュな生活」。音が小さくなっている。十三さんが抜けて人数的には減っているけど、ドラムセットとしての数は増えてるのに、鈴木さんはスネアとシンバル以外はあんまり使わず。他のメンバーも小さい音を出そうとしているようにも思える。あんまり十三さんが抜けた意味が分からず。「ミルクと牛乳」「the end of 夏の終わり」と続いて、次の「フォークミュージック」からようやくバンドっぽい演奏になって、鈴木さんも効果的に他のドラムを使い出して、十三さんが抜けての変化が分かる感じ。その後「つめあと」「I saw her standing nowhere」で終了。「I saw her standing nowhere」は速さのあるポップスなメロディー。

コトナ
最初はダンスフロアな緩い音色だったけど、途中からはバンドサウンドになる。サポートメンバーのベースのりっちゃんが曲にドライブ感を与えていて素直に格好良い。たたらばで見た時は音量制限があったのか、今日のとは全然違っていて、ちゃんとバンドとして格好良いんだと認識。MCでは相変わらずすべったり反応はないんだけど、「サンライズ」でのレモンさんもひでさんも両方すべってるときの、レモンさんがひでさんに「頼むぜ相棒!」って言ったのがめっちゃ面白かったです。

gnkosaiBAND
ゆったりした演奏でスタートして、ポストロックにも感じる演奏。その後はダブっぽくなったりロックンロールなギターとかポエトリーもあり。地下室でのライブが似合いそうなバンドで、クロスロードの曲だけちょっと異色に感じる。アンコールは多分オリジナルな日本語詞を付けた「What a Wonderful World」で、鍵盤のイントロが始まった時、昨日聞いたおまつとまさる氏の「群青の空」に似ているものがあるな~と思いました。
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11/26日
@なんや

大谷氏 ゲスト:とっちゃん
最初の方はセロテープの曲だったりと、どこかすっとぼけた曲が並ぶ。この時点では好印象で、前に苦手だと思った記憶あるけど何だったろうと思ってたら、尺八ってまんまな下ネタの歌を歌いだして、これか~と思った。多分加地等さんみたいな表現なら気にならないけど、ある程度のおじさん的な表現でそれだとちょっと慣れるまで時間が掛かりそう。奇才って呼ばれるのはよく分かりました。元たまの石川さんとのホルモン鉄道もこういうライブな気がする。とっちゃんはピアニカ担当で、前日にタモリ倶楽部での現代音楽特集見てたんで、そういう弾き方にも思えた。クレジットにはないけど半田在住のケンゾウさんがカホンとかダラブッカで参加。2週間前の大阪ライブで知り合ったとのこと。曲に自然と馴染んでいました。大谷さんのステージが終わってからは、とっちゃんが3曲。このときは大谷さんの他に佐藤さんもエレキギターで参加。意外と凛とした歌い方のとっちゃんだったけど、佐藤さんのうるさすぎないロックな音色の方が印象に残る。

佐藤幸雄
1曲目は「スイッチ」で、その後も佐藤幸雄節な曲が続く。エレキギターでのロックンロールな弾き語りが主で、メロディーが外れても気にせず曲が続く感じが、スカムな音楽にも思ってしまう。最近1ヵ月間会議室みたいな場所を借りて1ヵ月連続ライブをしたそうで、大谷さんのように全国を回ることはできないので、じゃあ逆に同じ場所で1ヵ月やってみようと考えたんだとか。そのライブで毎日1曲ずつの音源をプレゼントしていて、今回物販にはその1枚1曲入りのCD-RW24枚組が並んでいました。その中からいくつかの曲も披露して、終盤には「きみのことすきじゃないんじゃない」「ここへきてはじめて」「わたしたち」など。ギターインストだけの曲はやらなかったけど、とっちゃんとの時にそういう音は十分聞けたんで満足。最後は大谷さん、とっちゃん、ケンゾウさんとのセッションで、大谷さんの曲を何曲かと、最後に佐藤さんの「役にたってる感じ」。佐藤さんは他の人達に歌詞を変えるするよう無茶振りをしてました。

11/23-24

11/23水
うたのみちかけ@大須モノコト

しょうにゅうどう(河合愼五+西本さゆり+林敬子)
林さん参加でのしょうにゅうどうを見るのは初めてだったけど、林さんが凄かった。いきなりプロが入ってきた感じ。シロフォンとその他の小物パーカッションを色々操って、曲に彩りを与える。ドラムに移ってからの肩を横に揺らして歌に乗りつつ叩いてる姿も凄かったし、目が釘付けになる演奏。こんな凄い人もいるんだな。河合さん・さゆりさんの歌も安定していて、今までがうそみたいとまでは思わないけど、レベルアップ感が凄かった。曲は「ずれる」「眺める景色」「右左」「死ぬかと思った」など。クリスマスとお正月の曲で、さゆりさんが飛び跳ねすぎてて棚の展示物が落ちてきたのが面白かったです。

藤井邦博(from 魚座)
最初は「アイスコーヒー」から。氷が零れ落ちる描写の良い歌。その次に「サウナ」(低音シリーズ)、「お腹がいたい」と続く。普段通りの藤井さんなんだけど、歌の内容も曲名も面白かったんで、会場から少し笑いが起きる。最近は草シリーズの歌を作ってるらしく、次の曲は「荒れ地」。昨日の「草の間に隠れた」って歌詞もそういうことなのか。上の方から水道管の音が聞こえつつ、昨日と同じ水の施設の説明をしての「グリーンパーク」。「ウーウーウー」ってサビが印象的。その後、小倉のピンク映画館やしょんべん横丁の話をしてからの「日陰」。この曲の「ゴミを集める人達とすれ違う木曜の日陰には小銭が散らばっていた」って歌詞にものすごくぐっと来る。藤井さんの凄さを再認識しました。MCでの曲の説明も大事なんだな。最後は「宗教戦争」。

yojikとwanda
wandaさんの夏の曲でスタートしたけど、ニャーニャーした歌い方に少し引き気味。あれっ?こんな人だっけ。yojikさんの方は前からの印象と変わらず。会場もフーッ!とかが飛び交う雰囲気でコール&レスポンスもばっちり。yojikさんの中々光らない指輪がようやく光るようになるだけでも盛り上がる。多分こういう状況でヨーワンを見るのは初めてで、ずっと戸惑いながらライブを見る。wandaさんのギターの不思議なフレーズとか聞くと、今後も見てみたいとは思うんだけども。最後は今日の出演者+PLUTATAまどかさん(シェイカーとオルガン)でのセッション。しょうにゅうどうの「ロドリゲス」での藤井さんの声もマイク持ってる姿も良かったです。ここでも林さんのボンゴの音が良い。次の、wandaさんが歌う藤井さんの「本を読まなくちゃ」はテープの早回しみたいにテンポが速くなってて、正直台無しにしてた印象。藤井さんのゆったりしたVerで聞きたかった。最後はヨーワンの「I Love You」。wandaショックが抜けなかったのかあんまり覚えておらず。
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11/24木
@きてみてや

yoshie's old hot spices[坂本愛江(vo)黄啓傑(tp)八木橋恒治(g)服部将典(cb)]
小規模なバンドセットで、そんなに鳴らさないギターも含めて心地いい音。ボーカルにコーラスをするように付いていくトランペットの音も良かったです。自作曲や「私の青空」「Over the rainbow」とかのクラシックなカバーの他、愛江さんはカントリーの人らしく、ハンク・ウィリアムズやウィリー・ネルソンの曲もカバー。レイ・チャールズのカバー?(映画「Ray」で使われたとか説明)もしていて、その時に話していたレイ・チャールズは目が見えないので、自分は肌の色関係なく聞いてるんだってエピソードが印象的。英歌詞の曲終わりに何を歌ってたかの説明でメンバーがしんみりしたりもする。1,2部とあって、2部は良かったんだけど、初めてのお店での緊張のせいなのか、1部の曲間で馴染みのお客さんとのダラダラした長い会話をしていたのがつまんなくて、これでチャージ取られるのは嫌だな~と思った。昨日のヨーワンの状況を思い出しつつ、お客さんが複数いるとしても1対1で見れるようなライブが見たいです。

11/18-22

11/18金
歌の三種盛り@きてみてや

鈴村まどか(PLUTATA)
前に見たジョアンナ・ニューサム感は減っていて、PLUTATA,Jaajaとも違う日本っぽいメロディーだと感じる時もあり。ハープの音のせいでもあると思うけど、森の中を迷ってる感じにも思えた。最初の方は初めて聞く曲だったけど、「TOUGH BOY」のカバーは健在。もう一曲カバーで英歌詞の「世界の終わり」って曲をやる。聞いたことある感じの曲だったけど、検索してもバンドの方ばかりで探し出せない。

星裕久(LOGMEN)
基本はジェントルな弾き語りで、それだけでも成り立ちそうな良さもあったけど、ループなどで色付けてしていく。発条回して動くおもちゃをギターの弦の上で動かしたり、ギターのホールに向かって声を出していたりと色々見せてくれる。ずーっと微かにカランカランって鳴ってたのは、ギターの中に入れた赤ちゃん用のおもちゃ。昔から活動している人はやっぱりすごいな~と思ったし、無茶振りしても面白がってやってくれそうな懐の深さを感じました。

蠣崎未来
これまで見てる印象と変わらず。リーテソンさんの曲、浅川マキさんの「それはスポットライトではない」のカバー以外の、自作曲も違和感なく並んでいたけど、声に特徴があるんで、もっとルーツ志向のカバー曲ばかりになっても楽しめそう。それにはもっと長い時間で見れるライブを見に行く必要があると思うけど。
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11/19土
島津田四郎×tomoyo@カンダマチノート

tomoyo
今回は完全にソロで、普段角田さんとやっている曲はせず。友達の猫のことを歌った明るめな曲や、「はじまりのうた」、ビートルズの「Here,There and Everywhere」、マツバさんの「クロール」など。「Here,There and Everywhere」は前のRINYAでの角田さんのブルージーなギターが印象的だったんで、tomoyoさんのキーボードとボーカルの他にも何か音が欲しくなる。言われ過ぎてるのでやったれ、みたいな感じでノラ・ジョーンズの「Don't know why」も演奏。2曲目の秋を感じさせる童謡っぽい曲が良かったです。

島津田四郎
1曲目は宇宙的なテーマのシリウスの曲で、その中で何かの歌詞を歌ったときに、何故かギターパンダの「とばせロック」を思い出して、飛ばすのはロケットでも良いんだと納得しながら聞く。他もCD-Rからの曲が多くて「チャーリーの伝言」(アコギのストロークで少しミラーボールズみたい)、「アフリカの虎」「白い羽」「すーなーおあれいたー」(「ヒット曲きっとかける」はパンチライン)、「砂糖ちゃん」など。後半は「恥」「年末」といった「裸のタシロー」からの曲も。単に音源で聞いてる回数が多いせいか、やっぱりCDで出してる曲の方が強いな~と思いました。時間掛かったけど、無事行われたアンコールは「走る自転車 走る自動車 走る電車」。
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11/20日(昼)
白昼夢を二度見る@DAYTRIVE

mad tapes erase group×聖澤聡
ヒジリさんは主にシンセで最後はサックス。シンセは濱田さんとのWギターに思える位大きく鳴らす。スティーブジャクソンとは真逆なことを二人ともしている感じ。最後のサックスの曲では他のメンバーとの間が合ってないように見えたけど、自由に任せられているのかな。いくつか知らない曲もあって、最後の曲ははっきりとしたメロディーがある曲でした。ベース辻井さんは今日で脱退。

Mellow Green Wonder
3人の多分中学生位の女の子アイドルで、バックの音はカラオケだけど、ダンスのフォーメーションがしっかりしていて、相当練習しているんだろうなと思う。1曲目の盛り上がりがない潜る感じの音で、サビもサラッとしている曲が良かったけど、それ以降はダンスが映えるようなアッパーな曲が続く。「あなたと踊りたい」みたいな曲で途中で音が止まっても、メンバーがそのままオケなしで歌ってたけど、それは演出なのか分からず。最後にもう1回その曲歌ってたんで、ミックスナッツハウスの「Goodbye the TV show」みたいな元に戻る流れなのかなと思いました。お客さんのノリも含めてアイドルのライブ。
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11/20日(夕)
HOIP秋のフリーライブ2016@鶴舞公園奏楽堂


多分途中からだと思うけど、4~5曲は見れた。久しぶりに見たけど、日本語が聞き取れる範囲のハードコアで、そういう部分でも支持されてるかなと思う。最後はお客さんの前の方に来て歌う。

PITTY
最初のインストのギターがメタルのソロみたいに感じたけど、ずっと軽さとキラキラな音が続くパンク。普段あんまり聞かないジャンルだけど、分かりやすさもあって格好良かったです。
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11/22火
イ・ランと柴田聡子のランナウェイ・ツアー@KDハポン

Gofish
聞いたことある曲が多めだったけど、前に見たときにボサノバっぽく感じた曲はやらず。「さかな」って歌う曲の、過剰になりすぎないロマンチックな感じが良かったです。最後は藤井さんと柴田さんを迎えて肺の曲。この曲の最初の歌詞の部分からして名曲と感じさせる力は凄いと思いました。

藤井邦博(魚座)
1曲目は「志賀島」で最後の方は少し長めに弾く。そこからは知らない曲がいくつか続いて、「雷が鳴って草の間に隠れた」みたいな歌詞の曲など。他に知ってたのは「恋はなぜか」と、最後に演奏したRufus Wainwrightを思い出させる「夜の奥」のみ。「自分は小倉に住んでいて、バスで区間の橋を渡る内容です」って説明した「若戸大橋」の「橋を渡るときに水面に映った太陽のオレンジでガラスの窓が割れるのを想像した」みたいな歌詞がめっちゃ藤井さんっぽいと思った。バスの中で立って外を見ながら想像する内容は全部そんな気がする。その流れで橋を渡った先の北九州の水の施設の「グリーンパーク」って曲も演奏。「本を読まなくちゃ」のイントロを少し弾いたときあったけど、結局やらず。聞きたかったです。

柴田聡子
今まで何回か見てるけど、イマイチピンと来ず。耳に残る曲はやっているんだけど、曲の見せ方とか流れが苦手な気がする。サウンドパフォーマンス・プラットフォームの「クリストフ・シャルル&柴田聡子」でのポエトリーっぽいライブは良かった記憶があるのだけど。最後の曲は藤井さんが参加。

イ・ラン
日本語で歌う部分もあったけど、基本は韓国語での弾き語りで、SSWでもあるチェロの人も参加。韓国語で歌っているだけで、優劣は関係なしに音楽の質は日本と変わらないと思った。壁に日本語詞を映したり、MCも日本語だったりと日本向けのステージだったと思うけど、アンコールでの韓国人のお客さんとの韓国語のやりとりからのリクエスト曲がすっきりとした自然な歌に聞こえて、韓国で見た方が良いライブになるんじゃないかなとも思った。そんなに見に行けない距離だとも思わないし。最後は柴田さんとのツアー中に完成させる曲を演奏。

11/13

11/13日
タナ・カミオとリップス×NRQ@KDハポン

NRQ
最初の方の緻密な室内弦楽な演奏はすごく良かったのに、中尾さんがビート叩き出した中盤からは大味な曲にしか思えなくなった。前に見た時のフェスっぽい楽曲な印象から変わらず。最初の感じでずっとやってくれたら好きになれそうなんだけど。

タナ・カミオとリップス
1曲目は「境界線」。アルバムに参加してる吉田さんもいたけど、伝え忘れていて今回参加せず。この曲でギターの人がノビさんの歌と関係なく弾きすぎているように思う。で次の曲でも弾きすぎている印象が付いてしまって、バンドに関してはイマイチ。曲へのアクセントならベースの人も付けていたんで、ギターの人がいなくても、ベースの人が頑張れば出来たんじゃないかな。選曲は主にアルバムからで、他は「虹」と新曲もやっていました。最後はNRQも参加しての「リフ」。音楽の中からヌルッと聞こえてきたノビさんの声が良かったです。

11/9-10

11/9水
落日飛車[JINJI KIKKO] release tour@KDハポン

The Pyramid
楽しげな曲と「インカ帝国」の順番が変わっていた位で、大阪で見たセットリストとほぼ同じ。今回も4人+紘子さんの編成。楽しげな曲が「サニーサイド」の続編に思ったり、「STAR STAR」のJr.さんのサックスソロはないけど、「インカ帝国」の紘子さんのフルートソロ格好良いと思ったのが新しい発見。「zujaja族」の途中のオペラ調はやってたんで、多分大阪でもやってたはず。何で印象薄くなったのかと思ってたら、前はその部分になるとお客さん笑ってたけど、もう自然と聞いてる感じになっているからなのかな。インターナショナルなモノマネとして、ポケモンGOのモンスターを捕られた時の音を披露。面白かったです。

落日飛車
音源よりもライブの方がゆったりとしている印象。何が起きても動じなそうな演奏力で、センチメンタル・シティ・ロマンスを思い出したりもした。見たことないけど、山下達郎とかのライブもこういう感じなのかな。アンコールの何回もスライドする曲のずっと聞いていられる感が良かったです。
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11/10木
@parlwr

筒井響子
NARCOで使ってるような電子楽器で少し暗めな音とかトイっぽい音を鳴らしたりもする。エフェクト掛けての声も使用。色々試しているような演奏に見えて、普段NARCOのライブでもやってる即興程は上手く出来てない感じでした。

Joss Turnbull
最初は楽器紹介からで、tombak(別名なのかzarbとも言うと説明)っていう、古代からあるイランのパーカッション。見た目は太いジャンベみたい。演奏は、まず袋みたいな布をtombakに被せて、その布の上から指や立てた爪で擦って音を出す。この音もリズムとして使っていて、他にも膜が張っている縁も指で叩いて、これでもリズムを作る。布を被せたこもり気味な音は口の中で鳴っているような音にも感じた。次に布を外して、膜を普通に叩いたり、擦ったりもする。その内にマレットを使っても擦り出した時、そのマレットの先が特殊(テープが巻いてるように見えた)なのか、すごく低音の響くチューバみたいな音がして、この音の印象は強烈でした。マレットは膜の下のセラミックの陶器部分を沿わせての振動音にも使ったり、またセラミックの部分も指で叩くことで、違った打楽器音を生み出していたし、本当に多彩な音を操る。音叉を振動させてから、膜に当てて出していた音も良かったです。普段はどういう人達と一緒に演奏しているのかが気になるようなライブでした。終演後、台の上に載っているの(マレットとか音叉)を使うのは伝統的な使い方じゃないよと多分言ってた。

Joss Turnbull×十三
十三さんはシンバルと、弦とかを色々張ったスネアのみを使用。最初は弓でシンバルを擦ったり、バイブレーターをシンバル・スネアに当てたりしていて、後半はスネアの弦を叩きつつの細かいリズム。最初の方はゆったりしたリズムだったJossさんも後半の細かいリズムには合わせてきて、良い具合にお互いを引き出していた印象。今日の中では一番良かったです。Jossさんの膜の上に細長い金属らしき棒を置いて、引っ張って離した反動の振動を利用して細かいリズムを作ってるの見て、この人やっぱり色々出来るな~と思いました。

Joss Turnbull×小埜涼子
小埜さんは最初の方破裂音っぽいのをゆったりと吹いて、途中から小埜さんのイメージな速いフレーズ。Jossさんはこれまでの流れにある演奏。二人のDUOでの演奏よりは小埜さんのサックスの音が良いな~と思った印象があります。多分このDUOの時だったと思うけど、Jossさんは叩くための棒を置いている台の縁も、棒で擦って音出していて、何でもありだと思いました。

Joss Turnbull×十三×筒井響子×小埜涼子
十三さんは最初ピアノで、断片的なフレーズではあったけど、意外と弾けるんだなと思った。初めて見ました。それ以外は今日のこれまでの演奏で見てきたものと変わらず。響子さん以外がアナログで手動な速いプレイをしている中で、響子さんが置いてけぼりを食らってるみたいだと思った時がありました。

10/31-11/5

10/31月
ふたりの風の歌@空色曲玉

渡辺勝と竹田裕美子
普段勝さんは松倉如子さんとのおまつとまさる氏で見ることが多く、今回の竹田さんとのDUOは、竹田さんも歌う時あったけど伴奏が多く、勝さんソロのライブに近いイメージ。童謡の「ちいさい秋みつけた」で始まって、その他アーリー・タイムス・ストリングス・バンドや高田渡さんの酒の曲など。知ってる曲はおまつとまさる氏でも聞いたことのある「僕の倖せ」「あなたの船」(竹田さんが歌う)、「ハッティ・キャロルの淋しい死」。あとは最近レコード会社から見つかった「FADELESS」収録の曲。勝さんの歌を改めて聞くと独特な声と歌い方が好き嫌い分かれそうとは思ったけど、曲の良さはすごく感じられて、作曲家としての仕事があったのも納得。他にもどんな曲を書いてるのか音源が欲しくなる。竹田さんは今回のライブだけだとあんまり良さは分からず。松倉さんがいない分、勝さんがMCでよく喋っていて、昔のレコーディング時のエピソードなど興味深い話が多かったです。

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11/2水
大宇宙祭~大宇宙卵来阪@BEARS

巨人ゆえにデカイ
和田さんのドラムは今までと知っている印象と同じだったけど、水内さんのギターがペナペナと壊れ気味に鳴ってるのが初めての感覚。見るのが久しぶりだったんで、今はこんな音になっているのかな。中盤は踊れるグルーヴが少しあったけど、全体としては少なめ。和田さんがタムを和っぽいリズムで叩いた時にフリージャズにも感じた瞬間があって、それが一番良かったです。

EXPE(from PARA)
最近Dufiで見たセットと変わらず、エレキGtとエレガットGtに、バスドラとハイハットの音がするペダルを使用。やっぱりペダルを両足で使っているときは上手くなかったけど、右足のみ使ってのバスドラ+エレガットGtでフレーズ弾いてる時は良くて、ずっと聞いていられる感がありました。

宇宙卵
女性の兼ボーカル含む三人のギタリストで、エフェクターを使っての落差のある、うるさい音楽。ちゃんとそれぞれ低音のフレーズ、ポコポコ鳴らすなど役割もあり。沖縄のバンドなんで、ループとかは使ってないけど、石原岳さんみたいなギターミュージックのシーンがあるのかなと勝手に思う。3曲で終わって今日のイベント早く終わったな~とか思ってすぐ帰ったけど、この三人では宇宙卵で、多分この後メンバー増えての「大」宇宙卵があったっぽい。全然気付かなかった。

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11/3木
東アジア文化都市2017プレイベント@ロームシアター京都 ロームスクエア

オーケストラKYOTO!
大友良英さん指揮による一般人参加のオーケストラ。参加者が使用するのはサックス・トロンボーンの管楽器、バイオリンやギターの弦楽器の他、なべ・やかん、そろばんとか。最初どの楽器始まりかを指示して、そのフレーズ・リズムにみんなで入ったり、管楽器だけ・弦楽器だけ等の指示があったりする。途中で指揮者も参加者(主に子供)に任せたりもする場面もあり。すごく踊りながら指揮している子もいてて、その子は音遊びの会のメンバーらしく、演奏者に向かってオッケーマークを手で作ったりしてるのも憎たらしいほど格好良かったです。お客さんで来ていた、かえるさんaka細馬宏通さんも指揮者として参加。音を段々と大きくするときの顔の表情とか飛び跳ねている姿で、指揮者が似合う人だな~と思いました。音楽としては、前に見たトラベルムジカみたいなワークショップ演奏の延長線上にあるものだと思うけど、こういうイベントは今の大友さんの音楽的な立ち位置からすると、すごく良いことに思える。イベント終わりに空に虹が見えて(演奏場所は野外)、良い雰囲気になってる時に、子供の「雨降るんかな」みたいな正直な意見に対して、大友さんが「水を差すようなこと言うなよ~」みたいな突っ込みを入れてたのもすごく良くて、学校の先生みたいでした。

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11/4金
SELECTED by No Schools Recordings@外

dakim / Fumitake Tamura (Bun)
暗くて見えなかったけど、dakimさんは電子楽器?で、手元が鍵盤を弾く動きの時もあり。他にもターンテーブルを使ってなのか生音でR&Bの音源を鳴らしている時もあった。Tamuraさんはラップトップで、最初は虫の声みたいな音で、途中からはノイズではないけどハーシュな音。ビートもあったけど、発生したり消えたりとか飛び散ってる印象で、それはdakimさんの紹介文に書いてるビートに近い気がした。

Species pluralis
宇波拓さんとJarrod FowlerさんのDUO。宇波さんは光当てると音が出る装置を発振音にエフェクトのツマミをいじる。Jarrodさんはラップトップ。小さい音と微弱なビートが終始続いて、最後の方はJarrodさんがアメリカンクラッカーみたいなおもちゃ?とカセットテープのレコーダー?(両方とも見えた印象)を持って、客席をウロウロ。でステージに戻ってからも演奏は続いたけど、Jarrodさんの方からかすかに聞こえてきた、揺れているテープの回転音みたいな音がすごく良くて、今までの微弱な音は全部この音を聞かせたい為の振りみたいにも思えた。

popo
最前列で見たんで、意外と大きい生音に驚く。始まる前のリハの音合わせ時に山本さんと江崎さんが同じタイミングでトランペットに口付けた時、すごっ!と思ったけど、演奏は鉄壁のアンサンブルとかでなく、少しズレがある感じ。演奏のズレに比べると、曲が良いと思った。渡辺勝さんと竹田裕美子さんのライブ見たときに近い感覚。和っぽいメロディーに思ったインドネシア?の曲と、低音の中を泳いでいるようなキタさん山本さんのオルガン・シンセの曲が特に良かったです。

dakim / Jarrod Fowler / 大蔵雅彦
dakimさんとJarrodさんはさっきと同じ楽器。dakimさんはアナログシンセ?のシールドを差したりして、固い音のビートを作る。普通なビートも鳴ってたけど、それはもしかしてJarrodさんなのかも。Jarrodさんは声みたいなサンプリング音を流していて、大蔵さんはそのサンプリング音を聞きつつ、丁度良い箇所にクラリネットを入れている感じ。後半は3人の音がそれぞれ良い具合に混ざり合っていて、即興演奏の良いライブが見れた感覚。

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11/5土
なごやかなおさかなの情熱@para-dice

風の又サニー
前のブラジルで見た時よりまとまった音に聞こえて、楽団ってイメージが強くなった。今回見るのが2回目だったけど、ガタガタ運転な演奏は常にできるんだな。難しそうだし、何故かちょっと怖いとも思った。最初のインストの2曲が良かったです。

ケバブジョンソン
「アラビア」での、歌のメロディーをギターソロにしてまた元のヴァースに戻るという、ロックのフォーマットから全くはみ出していないのに、この化け物みたいな格好良さは何なんだろう。それでいてポップス的でもあって、どれかは忘れたけど、キテレツ大百科のOPに使えそうだと思った曲もあった。新アルバムから曲が多く、初めて聞くのもあったけど、どれもケバブらしさを感じる曲で、「窓」「ソン」「加速度」「アディオス午後」など。以前のアルバムからは「KING OF DRUK」「ひとりであそぶ」(フリーキーで壊れ気味なギター演奏で、最後こけてた)、「ガレスピー気分」。あと簡単にやってたけど、アルバム紹介の曲ですら格好良かったです。

THE PYRAMID
1曲目はタイトル知らないけどよくやってる、「そこに何があるのか~」って歌う楽しげな曲。次に「STAR STAR」「インカ帝国」と続いて、デミタスコーヒーの曲。この曲は角田さんソロで聞いてtomoyoさんと一緒に歌えば良いかも、と思ったけど、フルートの入り方がすごく良い感じで(今回はJr.さん抜きの4人+紘子さん)、更に途中のゴローさんの高い声のコーラスもTHE PYRAMID的なおかしさに拍車を掛けていて、後半の変な展開も含めて、これはTHE PYRAMIDでの曲だなと思いました。でメンバー紹介の後「サニーサイド」、モノマネコーナー、平成天皇の曲紹介で「zujaja族」。途中のオペラみたいなのは無くなったのかな。前は曲の途中で角田さんがゴローさんに無茶振りしていたことも思い出す。「zujaja族」の後は、間髪入れずに最後の「翼が生えたという言い訳」へ。この流れ格好良かったです。アンコールは「GREEN」。THE PYRAMIDを名古屋以外で見るのは初めてだったけど、普通に存在して演奏していることに、特別人気がある訳ではない大阪でライブをやる意味をすごく感じたし、狭いステージで角田さんが紘子さんに何度もぶつかっている姿にもぐっとくるものがありました。

10/27-28

10/27木
@輪YA

角田波健太&tomoyo
1部は角田さんソロ多め、2部はtomoyoさんソロ曲多めなセット。1部はまず二人で「友達」。この曲を二人でやるのは初めて聞いたかも。曲に合わせるtomoyoさんのピアノが良かったです。次の「赤毛のレディー」まで二人でやって、その後は角田さんソロ。ツクモクの「サムシング」(途中からカスカスになるギターバッキングが良い感じに聞こえる)、「10月の下校」、新曲のデミタスコーヒー、雨戸の埃の曲。デミタスコーヒーの曲は前のHeiTanakaとの対バンでTHE PYRAMIDとしてもやってたけど、tomoyoさんと一緒に歌っても似合いそう。1部最後は再びtomoyoさんと一緒に「御園座」。少し休憩を挟んで、2部始まりはtomoyoさんソロでマツバナオキさんのカバー「クロール」。ポップスライクな良い曲です。次の曲から角田さんが参加して、タイトル知らないけどtomoyoさんのソロ曲。確か明るめな曲で輪YAの店主のケンさんも途中でフラダンスみたいな動きで参加。ケンさんは1部の途中で「緑が足りないから」とその辺の植物のツタをちぎってきて楽譜のスタンドに乗せたりする楽しい人でした。次にかわにしようじさんの「花のルージュ」。tomoyoさんver.の完成度が高すぎて、かわにしさんが歌ってるところを想像できない。角田さんのバッキングもweezerの2ndの頃(「The Good Life」とか)みたいに思えて良かったです。高校の頃にweezerのカバーとかしてた話を聞いていたので。その後カバーコーナーがあって、ビートルズの「Here, There and Everywhere」(角田さんのビートルズっぽくないブルージーなギターが格好良かった)、服部良一さん、プラターズの「Only You」。「Only You」の最後のサビで、マイクをスタンドから横掴みして奪うアクションを角田さんが何回もしていて、多分ケンさんにもして欲しかったんだろうけど、ケンさんは普通に歌ってました。最後は「シスター」「電信柱」で終了。「電信柱」で「アハハハハハ」「ウフフフフフ」を二人で歌ってるのが微笑ましかったです。確かtomoyoさんは「はじまりのうた」もしてたけど、どの流れかだったかは思い出せず。
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10/28金
@なんや

Social Insects[Hans Koch / Gaudenz Badrutt]DUO / ヒジリ / 谷向柚美 / 小野浩輝 / 小埜涼子
まずヒジリさんソロからスタート。バスクラリネットのソロで、少し遅れて聞こえるようなエフェクト。もしかしてループとかも使うつもりだったかもしれないけど、「アレアレ?」とか言って機材をいじってたんで上手く行かなかったのかも。少しドローン的でもある、何度か見たことあるような演奏。PC位の大きさの、つまみがいっぱいある機材を足でいじったりしてたのが気になりました。ソロは10~15分位。次は谷向さんのソロ。声のループで緊張感をずっとキープ。前誰かとのユニットで見たときはそんなに良くなかった記憶だけど、今回のは良かったです。次は小野×小埜DUO。小埜涼子さんのサックスはいつもな演奏で格好良い。小野浩輝さんは丸みがありすぎる電子音でゲーム音にも思えた。全然ノイズじゃなかったし、座りながらの演奏だったんで、いつもみたいなアクションも無し。それでも二人のコンビネーションはさすが!と思わせる演奏でした。次はSocial Insectsの二人。Hansさんがクラリネットを演奏して、Gaudenzさんはラップトップ。最初の内はクラリネットの音の処理のされ方がラップトップっぽかったんで、Gaudenzさんはエフェクト専門かと思ってたけど、途中からは二人とも音を出してる感じで、ゆったりとした即興演奏。Social Insectsは1部と2部があって、1部はGaudenzさんのラップトップの音がもっとズタズタだったけど、2部は1部より静かめで、木の板みたいなのを発信音として音処理をしていた記憶。あんまり海外組の記憶が定かじゃないです。2部は途中から名古屋組が順番に入ってきて、まずヒジリさんがバスクラリネットと多分ソプラノサックスで参加。ソロでのドローン的じゃなくて速いフレーズも吹くと、Hansさんもソプラノサックスで同じようなフレーズで吹き出す。その後、谷向さんも入ると、そのフレーズに引っ張られてるようなボーカリゼーション。次に小野さん、最後小埜涼子さんも加わっての演奏。多分二人らしい演奏だった気がします。

なんやの後、大大大にはしごして、枡本航太さんを少し見る。そんなに印象は変わらなかったけど、「ムーンリバー」の日本語カバーの途中で急に「ダイブしろー!」って叫んでいたのが面白かったです。