お も か げ

あの夜、あの陰気な穴ぐらのようなバーのなかの光のすべてを、自分の周囲に光輪のように集中させて、鮮烈な魅力を放散させていた男ジョヴァンニの

12/9-10

12/9金
@なんや

チューリップハッツ[石渡岬(trumpet)照喜名俊典(tuba)坂井カバ男(drums)]
スモッグブラスよりもメンバー少なく、照喜名さんもカバ男さんもリズム隊なんで、トランペットが目立つ。インストの曲と岬さんが歌う曲の割合も半々位で、その部分でもスモッグブラスとの違いあり。1曲目のインストは東欧っぽく思ったけど、それ以降は感じず。歌はカバーで、高田渡さん「私は私よ」、浅川マキさん「それはスポットライトではない」、故郷のニューオーリンズを思うみたいな英歌詞の曲。カバ男さんはドラムに平たくてでかいタンバリンみたいなのをセットしてて、「それはスポットライトではない」の時にそれをポンポン鳴らしてたのが面白かったです。

Seto+Seino+Watanbe[瀬戸信行(clarinet)清野拓巳(guitar)ワタンベ(drums)]
個々のプレイヤーに強さがあって、何をさせても成立しそうな印象。瀬戸さんのクラリネットは侘しさよりはもっと際立ったものを感じさせて、清野さんのギターは浮遊感があって、清野さん作曲の「Frozen Dust」ではスティーブジャクソン時代の成田さんみたいなプレイ。ワタンベさんを見るのは本当に久しぶりで、前の印象ももう覚えていないけど、ジャズドラマーな演奏。曲中でスティック→ブラシ→素手に変えたり、スネアの張りを変えながら叩いたりもする。拍子が変わったり、プログレみたいな部分もあって、THE PYRAMIDとの対バンでも似合いそう。神戸のBIG APPLEの27周年の為に書いた27拍子の曲も披露。他には「モズールブノーキン」「朝まだき」など。アンコールはチューリップハッツも参加(カバ男さんはジャンベ)しての古いJAZZの曲。投げ銭ライブだったんで、瀬戸さんはクラリネットの下の方に、季節がらクリスマスの靴下を付けて客席を歩き回る。「重いものを入れると傷付くんで軽いものでお願いします」ってMCも慣れてる感じ。
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12/10土
あのうたこのうた@ドレミファといろは

いとまとあやこ
オープニングアクトとして4曲だけ。サンテントウリツでちらっと見た時はライブバンドだなって強く感じたけど、曲はそこまでの印象まで思わず。声を変えるとボカロみたいだとも思った。いとまさんのキーボード姿もプロデューサー感出てるし。

tsubu
男女二人のアコギ+キーボードで両方とも歌う。1曲目はANATAKIKOU的なメロディーに思ったけど、それ以降は特に印象に残らず。

ヒトリトビオ
最初の方はコーラスワークが冴えるビートルズポップな曲が続く。良い感触はあったけどもう少し何か欲しいな~と思ってたら、「高いところにもたまに登りたいなぁ」の抜けそうで抜けないメロディーが良くて、めっちゃはまる。ビートルズの流れにあるフォークロックなのかもしれない。大阪のバンドでメンバー4人の内、今回はサポートでギターにジョンソンtsuさん、ベースにベベチオの方が参加。いろはの雰囲気にも合ってたし、いろははこういう大阪の良い歌が歌えるバンドも呼べるスペースなんだと改めて思う。

わたなべよしくに
圧倒的にすごい。一人での世界が成立する演劇的なライブ。ごみ収集車の曲、「ライブハウスに辿り着けない」(ロリコンファッカーズの言い方が格好良い)、「19」「カッパへ」、新曲?(初めて聞いた)と続く。新曲は今までのよしくにさんとは少し違った印象のメロディー。新曲が終わるまでは一切MCも曲間もなく、静寂のままよしくにさんの歌を聞き続ける。最後の「8月の初め、南の夜空」の前に「今年もありがとうございました。今年「カッパへ/ライブハウスに辿り着けない」CD出しました。無料です。もらってやって下さい。去年「ぼくのカブ」CD出しました。無料です。もらってやって下さい。更にその前「でもでも」出しました。無料です。もらってやって下さい。」のMC。このMCも感動的で、四日市での愛され方は本当に羨ましい。

堀田ダチオオーガナイゼーション
最初はダチオさんソロでの「目隠し人間」。サビをお客さんに歌わせようとするも、前のサンテントウリツ程の反応はなし。次は「とある風景」で、いつもよりギターの低~中音域が少し出ているような妙な感じ。ゴサローさんが参加しての「なんとかせなな」では、「ジャック・ブルースばりのプレイを見せつけます」の紹介からの、お馴染みの最後のEフラットだけ。で、フルメンバー(ゴウさんといとまとあやこの二人)が参加しての、「情熱」、あやこさんのコーラスが演歌みたいな「干し椎茸のように」、久々に「We Are The World」を入れた「これでいいさ」で終了。アンコールはソロで「遠慮の重なり」、Wアンコールではゴサローさんとゴウさんだけが参加の「新しい広場」。ゴウさんの輪唱コーラスが新しかった。バンドは各メンバー上手いし、勢いもあって格好良い。最近ベアーズマーキンを聞き返した時に、「ウウーウッウウー」とかの言語的な意味がないコーラスがロックバンド的だな~と思って、今日のダチオグループでもそういう部分を感じました。